“爆買い”から いまや新たな目的で日本に殺到する中国人観光客…誘致に注力する県内企業の動きを追う(静岡)
コロナ禍前に“爆買い”で話題となった中国人観光客ですが、いま、新たな目的で日本にやってくる観光客が増加しています。その目的とは?さらに、その流れに乗ろうと誘致に力を入れる静岡県や県内企業の動きを追いました。
21日、日本政府観光局から発表された7月の訪日外国人の数は329万人を超え、過去最多を更新。さらに、静岡空港でも7月のソウル線の搭乗者数が過去最高の9448人を記録するなど、いま、外国人観光客が日本に殺到しているのです。そんなチャンスを逃すまいと、県内企業も誘致に力を入れています。
(商談会)
「純米吟醸…マンツーマンでやることもできますし…」
8月、静岡県が主催し静岡市内のホテルで開かれた、県内の観光などに関わる企業と中国の旅行会社との商談会。中国から12社、県内からは24社が参加しました。中国人にとって静岡といえば…?
(中国旅行会社)
「富士山」
やはり富士山は不動の人気。しかし、そのイメージは雪に覆われた姿で、夏の富士山の人気はいまひとつ…そこで!
(県上海事務所 石川 祐介 所長)
「今回、夏の体験をご紹介しながら、通年での集客に結びつけていきたいなと考えています」
静岡ならではの富士山の魅力を伝えるべく、「駿河湾フェリー」は海から見る富士山をPR!!
(ふじさん駿河湾フェリー 杉本 将之 営業主任)
「海上からの富士山っていうのは『駿河湾フェリー』唯一無二のものなので、そこをポイントとして売り込みに来ております」
(中国旅行会社 )
『海から富士山を見るのが静岡県しかないので』『中国内陸の人たちは海だけでも魅力的です』
この日のために参加した県内企業は、中国語表記の資料や中国人向けのプランを用意。通訳を交えながら、その魅力を売り込み、少しでも来客につなげようと必死です。
(伊豆急ホールディングス 樅山 幸弘 主任)
「伊豆急行としては、海沿いを走る電車というのが売りでして、中国の方にも 青空の元できれいな海を見ていただくことが伝わっていればよい」
(ホールアース自然学校 角田 周一 理事)
「今回用意したのが紙のパンフレット、中国は 動画を非常に求められてるなと思います。次回までには動画のコンテンツを用意したい」
今回の商談会は、県内を5泊6日の日程で視察するツアーの中で行われ、中国からの参加者は「大井川鉄道」や「掛川花鳥園」、「茶の都ミュージアム」など県内の観光スポットも見学しました。
(中国旅行会社)
『静岡の豊かな自然や茶文化も含めて静岡が好きになった、商品に組み込んで中国から静岡に来てほしい』
(中国旅行会社)
「一番印象深かったのが『掛川花鳥園』、近い距離で動物と触れ合えるところが、中国的にはそういう場所が少ないんです」「今後の夏休みのツアーにも親子ツアーにも入れたいと思っています」
これまで知らなかった静岡の魅力を体感し、早速、新たなツアーに繋がりそうです。
観光庁によると、2024年5月、県内に宿泊した中国人は4万4280人で、2023年の同じ月と比べ約6倍に!数字からも中国人の“静岡人気”が見て取れます。一体、中国人は何を求めて静岡へ来るのでしょうか?これまで、中国人観光客と言えば「爆買い」でしたが、実はいま、それが大きな変化を見せているのです。
(佐野 巧 記者)
「すごく長い列ができています」
伊豆高原駅前のバス停には長蛇の列!並んでいるのは…。
「チャイナ」
「チャイナ」
その多くが中国人観光客!どこに向かうのかついていってみると…見えてきたのは「大室山」。山頂へ向かうリフト乗り場にも長い列が!なぜいま「大室山」が中国人に人気なのでしょうか。
(中国人観光客)
「中国版インスタグラムで見たんです」
その投稿を見せてもらうと、「伊豆一日旅」の文字が!実はいま、中国のSNSで伊豆が“映えスポット”として話題となっているのです!大室山の山頂でも至るところで写真を撮る中国人の姿が…。
(中国人観光客)
『映画の“君の名は。”に似ているから訪れたくて』
大室山からの景色が映画「君の名は。」に出てくるシーンに似ていると中国で話題なのです。
(中国人観光客)
「ここに旅行で来られて良かった。人生で見た景色の中で一番きれい」
(大室山登山リフト 杉山 智治 索道部主任)
「すごくありがたいですね」「中華圏のお客さんで、お盆や夏休み以外の日は7~8割が中華圏のお客さん、圧倒的に多い」
“映え”だけではありません。続いて中国人観光客が向かったのは大室山の隣にある「伊豆シャボテン動物公園」
(伊豆シャボテン動物公園 谷口 正洋 副支配人)
「今年度に入り、中国の方が1日で7割。右を向いても左を向いても中国人で、日本人を探すのが大変」「売り上げは前年対比170%で、こんな数字、今までないので驚いている」「大変ありがたく思っている」
特に人気だというのが「動物とのふれあい」。
(中国人観光客)
「カーピーバーラー、カーピーバーラー カワイイネー」
こちらでは、客が餌やりをすることができ、中国では珍しい動物とのふれあいなど「体験型」の旅行が人気を集めています。
(中国人観光客)
「中国で大室山とシャボテン動物公園は有名で人気」「動物との間近でのふれあいはすばらしい」
こうした中国人観光客の増加は、周辺の施設にも影響が!伊東駅前にあるこのフルーツ店では…。
(フルーツパーラー伊豆 旬美堂 川見 君枝っさん)
「4月5月ぐらいから外国人の方が多い」「蛇口ジュースは喜んで写真や動画を撮って帰られる」
さらに、「下田東急ホテル」では、海外からの観光客が8月は20%ほどを占め例年の10倍ほどに増加!
(下田東急ホテル 松永 寿夫 営業支配人)
「特にことしはインバウンド(訪日客)のお客様が例年に比べると増えている状況」
中国人観光客を魅了させるものは夜にも…。熱海で行われる「海上花火大会」も、中国ではできない体験と人気を集めているのです。
(中国人観光客)
「本当にきれい」「(中国では)こうやって海で見ることはない」
体験型の旅行が求められるいま、県内でも、そのチャンスを逃さないために、官民一体となった取り組みがいっそう求められそうです。
(県上海事務所 石川 祐介 所長)
「自然と触れ合ったりですとか、都市って味わえないような経験をしたいというニーズが増えています」「そういったものをご紹介をしながら、通年での集客に結びつけていきたいなと考えてます」
21日、日本政府観光局から発表された7月の訪日外国人の数は329万人を超え、過去最多を更新。さらに、静岡空港でも7月のソウル線の搭乗者数が過去最高の9448人を記録するなど、いま、外国人観光客が日本に殺到しているのです。そんなチャンスを逃すまいと、県内企業も誘致に力を入れています。
(商談会)
「純米吟醸…マンツーマンでやることもできますし…」
8月、静岡県が主催し静岡市内のホテルで開かれた、県内の観光などに関わる企業と中国の旅行会社との商談会。中国から12社、県内からは24社が参加しました。中国人にとって静岡といえば…?
(中国旅行会社)
「富士山」
やはり富士山は不動の人気。しかし、そのイメージは雪に覆われた姿で、夏の富士山の人気はいまひとつ…そこで!
(県上海事務所 石川 祐介 所長)
「今回、夏の体験をご紹介しながら、通年での集客に結びつけていきたいなと考えています」
静岡ならではの富士山の魅力を伝えるべく、「駿河湾フェリー」は海から見る富士山をPR!!
(ふじさん駿河湾フェリー 杉本 将之 営業主任)
「海上からの富士山っていうのは『駿河湾フェリー』唯一無二のものなので、そこをポイントとして売り込みに来ております」
(中国旅行会社 )
『海から富士山を見るのが静岡県しかないので』『中国内陸の人たちは海だけでも魅力的です』
この日のために参加した県内企業は、中国語表記の資料や中国人向けのプランを用意。通訳を交えながら、その魅力を売り込み、少しでも来客につなげようと必死です。
(伊豆急ホールディングス 樅山 幸弘 主任)
「伊豆急行としては、海沿いを走る電車というのが売りでして、中国の方にも 青空の元できれいな海を見ていただくことが伝わっていればよい」
(ホールアース自然学校 角田 周一 理事)
「今回用意したのが紙のパンフレット、中国は 動画を非常に求められてるなと思います。次回までには動画のコンテンツを用意したい」
今回の商談会は、県内を5泊6日の日程で視察するツアーの中で行われ、中国からの参加者は「大井川鉄道」や「掛川花鳥園」、「茶の都ミュージアム」など県内の観光スポットも見学しました。
(中国旅行会社)
『静岡の豊かな自然や茶文化も含めて静岡が好きになった、商品に組み込んで中国から静岡に来てほしい』
(中国旅行会社)
「一番印象深かったのが『掛川花鳥園』、近い距離で動物と触れ合えるところが、中国的にはそういう場所が少ないんです」「今後の夏休みのツアーにも親子ツアーにも入れたいと思っています」
これまで知らなかった静岡の魅力を体感し、早速、新たなツアーに繋がりそうです。
観光庁によると、2024年5月、県内に宿泊した中国人は4万4280人で、2023年の同じ月と比べ約6倍に!数字からも中国人の“静岡人気”が見て取れます。一体、中国人は何を求めて静岡へ来るのでしょうか?これまで、中国人観光客と言えば「爆買い」でしたが、実はいま、それが大きな変化を見せているのです。
(佐野 巧 記者)
「すごく長い列ができています」
伊豆高原駅前のバス停には長蛇の列!並んでいるのは…。
「チャイナ」
「チャイナ」
その多くが中国人観光客!どこに向かうのかついていってみると…見えてきたのは「大室山」。山頂へ向かうリフト乗り場にも長い列が!なぜいま「大室山」が中国人に人気なのでしょうか。
(中国人観光客)
「中国版インスタグラムで見たんです」
その投稿を見せてもらうと、「伊豆一日旅」の文字が!実はいま、中国のSNSで伊豆が“映えスポット”として話題となっているのです!大室山の山頂でも至るところで写真を撮る中国人の姿が…。
(中国人観光客)
『映画の“君の名は。”に似ているから訪れたくて』
大室山からの景色が映画「君の名は。」に出てくるシーンに似ていると中国で話題なのです。
(中国人観光客)
「ここに旅行で来られて良かった。人生で見た景色の中で一番きれい」
(大室山登山リフト 杉山 智治 索道部主任)
「すごくありがたいですね」「中華圏のお客さんで、お盆や夏休み以外の日は7~8割が中華圏のお客さん、圧倒的に多い」
“映え”だけではありません。続いて中国人観光客が向かったのは大室山の隣にある「伊豆シャボテン動物公園」
(伊豆シャボテン動物公園 谷口 正洋 副支配人)
「今年度に入り、中国の方が1日で7割。右を向いても左を向いても中国人で、日本人を探すのが大変」「売り上げは前年対比170%で、こんな数字、今までないので驚いている」「大変ありがたく思っている」
特に人気だというのが「動物とのふれあい」。
(中国人観光客)
「カーピーバーラー、カーピーバーラー カワイイネー」
こちらでは、客が餌やりをすることができ、中国では珍しい動物とのふれあいなど「体験型」の旅行が人気を集めています。
(中国人観光客)
「中国で大室山とシャボテン動物公園は有名で人気」「動物との間近でのふれあいはすばらしい」
こうした中国人観光客の増加は、周辺の施設にも影響が!伊東駅前にあるこのフルーツ店では…。
(フルーツパーラー伊豆 旬美堂 川見 君枝っさん)
「4月5月ぐらいから外国人の方が多い」「蛇口ジュースは喜んで写真や動画を撮って帰られる」
さらに、「下田東急ホテル」では、海外からの観光客が8月は20%ほどを占め例年の10倍ほどに増加!
(下田東急ホテル 松永 寿夫 営業支配人)
「特にことしはインバウンド(訪日客)のお客様が例年に比べると増えている状況」
中国人観光客を魅了させるものは夜にも…。熱海で行われる「海上花火大会」も、中国ではできない体験と人気を集めているのです。
(中国人観光客)
「本当にきれい」「(中国では)こうやって海で見ることはない」
体験型の旅行が求められるいま、県内でも、そのチャンスを逃さないために、官民一体となった取り組みがいっそう求められそうです。
(県上海事務所 石川 祐介 所長)
「自然と触れ合ったりですとか、都市って味わえないような経験をしたいというニーズが増えています」「そういったものをご紹介をしながら、通年での集客に結びつけていきたいなと考えてます」