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【続報】小西被告「覚悟はできている…誰のせいでもない」懲役15年が妥当と主張 検察は懲役25年求刑

2025年3月5日 15:02
【続報】小西被告「覚悟はできている…誰のせいでもない」懲役15年が妥当と主張 検察は懲役25年求刑

北海道旭川市で2024年4月、17歳の女子高校生が橋から落とされて殺害された事件で、殺人などの罪に問われている当時19歳の女の5回目の裁判員裁判がきょう(2025年3月5日)開かれ、検察は女に対し懲役25年を求刑しました。

最終陳述で女は「罪が軽くなると願って話したわけではない。覚悟はできている」と涙ながらに述べました。

殺人などの罪に問われているのは、当時19歳だった小西優花被告(20)です。

起訴状などによりますと、小西被告は2024年4月、殺人などの罪で起訴されている内田梨瑚被告(22)とともに、旭川市の神居古潭で、留萌市の女子高校生(当時17)を橋の欄干に座らせて川に転落させ、殺害した罪などに問われています。

被害者家族「極刑を望む」

裁判は午前10時半に始まり、冒頭に被害者家族の代理人弁護士が意見陳述を読み上げました。

(被害者の父親)「被害者家族は希望、夢、気力、全て失われました」

「どんな形になっても娘は戻ってきませんが、被害者家族の怒り、悲しみなどを考えるとどんな刑でも釣り合いません。犯人には極刑を望みます」

(被害者の母親)「娘を助けられなかった後悔の念でいっぱいです」

「全裸で土下座、コンビニで助けを求める動画などを見て、言葉を失いました。こんな卑劣なことができるのか」

「娘の痛みや屈辱感、どれだけ苦しみ、痛みを感じたか被告人は分かるでしょうか」

「被告人は裁判中、泣いていましたが、その涙はどんな涙ですか。若年層が行なったものの、重い刑を望みます」

小西被告は検察の方をじっと見つめ、涙を流しながら聞いていました。

小西被告「後悔や反省も言い訳でしかない」

小西被告は初公判で「間違いないです」と起訴内容を認めていて、裁判は量刑が争点となっています。

論告で検察は「犯行態様が極めて残虐で悪質。犯行の経緯も身勝手極まりない」として、小西被告に懲役25年を求刑しました。

一方、弁護側は小西被告の行為は「内田被告からの指示で従属的」と強調し、「成人年齢ではあるものの更生する可能性がある」「社会的制裁を受けている」などとして、情状酌量を求めて懲役15年が妥当だと主張しました。

最終陳述で、裁判長から「最後に言いたいことはありますか」と問われた小西被告は…

(小西被告)「私は捕まってから、いまでも被害者の子の気持ちを考えることがありますが、痛くて、怖くて、寒くて、言葉にならない恐怖を感じさせたまま亡くならせてしまいました」

「被害者の家族の話などを聞いて、まだまだ反省が足りない。なぜあのとき一度でも助けようとしなかったのか、暴力を振るい続けたのか。亡くならせるまでする必要があったのか。今さら後悔や反省を言っても言い訳でしかない」

「私はこの裁判であの日起きた真実を話しただけであって、罪が軽くなると願って話したわけではありません」

「私のしたことは私の責任で、自分の罪は誰のせいでもありません。私は私に下された刑に従います。どんな判決であろうと覚悟はできています。本当にすみませんでした」と涙ながらに述べました。

小西被告の裁判は結審し、判決は3月7日に言い渡されます。

最終更新日:2025年3月5日 15:02