ラストランは“満員” 117年の歴史に幕 JR根室線・富良野ー新得 一夜明けバス運行開始
JR根室線の富良野ー新得間が3月31日に運行最終日を迎え、別れを惜しむ多くのファンが駆けつけました。
一夜明けた1日からバスの運行が始まりましたが、今後はどのように利便性を維持して地域の交通を守っていくのか課題になりそうです。
3月31日に最終運行となったJR根室線の富良野ー新得間。
多くのファンに見守られて、南富良野町の東鹿越駅を出発しました。
車内はこのように満員状態。
ラストランに乗車しようと、全国から鉄道ファンが集まりました。
(札幌から来た人)「廃線になるのは悲しいけれど、最終列車に乗れてよかった」
(神奈川から来た人)「北海道旅行でよく乗っていた路線なので、なくなってしまうのは寂しいです」
JR根室線は滝川ー根室間の全長443.8キロメートルを結んでいます。
2016年の台風被害の影響で不通となり、東鹿越ー新得間の代替バスの運行を続けていましたが、人口減少などで路線の維持が困難という理由から、31日で富良野ー新得間の運行が終了しました。
1907年に開通した富良野ー新得間。
地域の重要な交通手段として117年間多くの利用者に支えられてきました。
普段は1両編成ですが、最終運行の31日は特別に4両編成で有終の美を飾りました。
(車内アナウンス)「本日最終運行日を迎えられたことに心から感謝を申し上げます。ありがとうございました」
(ファン)「元気でなー!!」
運行が終了した沿線にある南富良野町の幾寅駅です。
一夜明けた1日から新たにバスの運行が始まりました。
増便・延伸されたのは、幾寅駅と富良野市との間を往復する路線バス。
早速地元の高校生が利用していました。
(高校生)「なんだかんだ窓から見る景色が好きだったので、景色が見られなくなるのは寂しいですけどしょうがない」
(高校生)「新鮮ですね。1時間ほど起きる時間が(遅くなるので)楽だなと思う」
さらに1日から、幾寅駅とトマムを結ぶ町営バス、南富良野町の金山地区と富良野市を結ぶ町営バスが新設されたほか、旭川と帯広を結ぶ都市間バスも増便されています。
(南富良野町 高橋秀樹町長)「利便性を上げていくなどいろいろな工夫をしながら、たくさんの人に利用していただくということをやっていかないと持続可能にならない。そういう努力をしていきたい」
持続可能な交通の維持に向けてどのように利用者を増やしていくのか、これからの課題になりそうです。