札幌市、今年度初ヒグマ対策委員会…新たなクマ対策「対策重点エリア」に箱わな&クルミ対策も
札幌市ではことし(2024年)もクマの出没が相次いでいます。
市は対策会議を開き、クマが近づかないように市街地近くの山林周辺に箱わなを設置したり、エサとなるクルミの木を伐採する方針を示しました。
林の中を徘徊するクマ。
後ろには子グマとみられる小さなクマの姿も確認できます。
札幌市西区西野8条10丁目で2024年5月7日午後6時ごろ、3頭の親子グマが目撃されました。
場所は閑静な住宅街の一角です。
車の中から目撃した人によりますと、クマは20分以上居座った後、山の方に消えたということです。
近くの小学校では、9日朝も児童が教員に見守られながら登校しました。
警戒が強まる「アーバンベア」の出没。
札幌市では今シーズンすでに8件の出没情報が寄せられています。
クマの繁殖期を迎え、行動範囲の広がりが懸念される中、9日に開催されたのが…
(札幌市環境局 高田誉之環境管理担当部長)「関係の皆さまのより一層の連携・協力のもとにヒグマ対策を進める必要があると考えています」
札幌市は今年度初となるヒグマ対策委員会を開催しました。
会議では円山や藻岩山、西区の三角山など住宅街に近く人の出入りが多い山林周辺の「対策重点エリア」に、箱わなを設置する方針が示されました。
また、クマが人里に近づかないように、エサとなるクルミの木を伐採するなどして管理していく方針も明らかになりました。
7日にクマが目撃された西区西野でも、2023年からクルミを食べに来たとみられるクマが頻繁に出没しています。
(札幌市環境局 坂田一人環境共生担当課長)「人家の周辺のクルミは伐採できる場所は伐採するでしょうし、電気柵を設置するなどの方法があると思います」
札幌市は6月下旬にも、住宅地に近い重点エリア内での具体的なクマ対策を取りまとめたいとしています。