漁獲量が急増 北海道産のブリ ブランド化に料理コンテスト 海の変化をチャンスに変える挑戦
海水温の上昇などで漁獲量が急増しているブリ。
海の変化をチャンスに変えようと挑戦が始まっています。
たっぷりと脂がのったブリ。
北海道白糠町の新ブランド「極寒ブリ」です。
さっとお湯にくぐらせポン酢につけて食べる「ブリしゃぶ」は、口の中でとろけるまさに絶品です。
水産が盛んなマチ・白糠町。
港では旬の秋サケが水揚げされていましたが…
(漁師)「予想通り、出足よくねえな。例年通りさ、ブリが入っているね」
近年サケの水揚げが減る一方、ブリが増えているのです。
20年前と比べると、道内のサケの漁獲量はおよそ半分になっています。
しかし、ブリはおよそ20倍と急増。
海水温の上昇などが原因と考えられています。
冷たい海で獲れる白糠のブリは身がしまっていて、きめ細かな脂がのっているのが魅力です。
これに目をつけた東京の企業が、町や漁協と協力し「極寒ブリ」という名前でブランド化を進めています。
(イミュ― 黒田康平社長)「漁師さんと話していて、ブリが食べないんだけどたくさんあがってくると聞いて企画を始めました」
さらに注目は今月完成したこちらの水槽。
一定期間、落ち着いた環境でブリを飼育することで臭みが抑えられ、日持ちするようになるといいます。
水槽は来週、町の関係者にお披露目される予定です。
(イミュ― 黒田康平社長)「魚の処理をすることで、たくさん価値をつけていけるのがブリの魅力だと思う」
函館ではこんなイベントがー
フライパンでこんがり焼きあげられているのは「ブリ」のハンバーグ!
函館の専門学校ではブリの消費拡大を目指し、学生たちによる料理コンテストが開かれました。
季節の野菜とブリをポン酢で炒めた、その名もー
(学生)「ポン酢丼ブリです」
ほかにも、一度焼いたブリから丁寧に出汁をとったお茶漬けや、ブリのビビンバなどアイデア料理が目白押しです。
専門学校の講師や道の担当者らが試食し1位に選ばれたのがー
レモンを使いさわやかな味に仕上げたブリのカルパッチョです!
(1位に選ばれた学生)「臭みがあるけど、味はしっかりあるしうまみもあるので、やりようによってはほかの魚に引けをとらない食材かと思います」
学生たちが作ったブリ料理は、レシピ集にして公開する予定です。
(渡島総合振興局 堤輔水産課長)「若い皆さんのアイデアを含めて地元のブリの消費拡大を盛り上げたいと思っている」
海の変化で水揚げが増えるブリ。
新たな北海道名物として定着させるための挑戦が始まっています。