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「この態度に怒りしかない」 被害者家族らは怒りを露わに 桂田被告保釈も無言で去る 知床事故

2024年10月11日 18:32
「この態度に怒りしかない」 被害者家族らは怒りを露わに 桂田被告保釈も無言で去る 知床事故

北海道・知床沖で2022年、観光船「KAZUⅠ」が沈没した事故で、業務上過失致死の罪で起訴された運航会社の社長・桂田精一被告が、11日に保釈されました。

保釈金1000万円を支払っての桂田被告の保釈に、被害者家族は怒りを露わにしました。

午後0時半ごろ、スーツに身を包んだ桂田精一被告が3週間ぶりに姿を現しました。

報道陣の前でおよそ10秒間頭を下げた後、記者の問いかけに応えることなく車へ乗り込み、釧路刑務支所を後にしました。

桂田被告は2022年4月23日、運航管理責任者として出航の中止の指示や航行を辞めさせるなどの業務上の注意義務を怠り、観光船を沈没させ、乗客乗員26人を死亡させたとして「業務上過失致死の罪」で9日に起訴されました。

桂田被告の弁護側が申請し、一旦認められた保釈決定に、検察側は不服として準抗告していましたが棄却され、11日に保釈されました。

保釈金は1000万円だということです。

起訴されたことを受け桂田被告はー

「これから刑事裁判を受けることになりましたが、刑事裁判の場では本件事故に関わる私個人の認識や記憶していることをきちんと申し述べたいと思います」

一方で、事故にあった福岡県の小柳宝大さんの父親は、保釈された桂田被告に怒りをにじませます。

(小柳宝大さんの父親)「(保釈されたとき)車に乗り込む前に一礼したけど、記者から遺族に一言あるか聞かれた時に、今まで通りそのまま過ぎ去った。この態度に怒りしかないんですね。もうちょっと僕たちのことを考えて行動するべき」

また、帯広市に住む被害者家族も、「保釈保証金に1000万円も払えるのなら、自分のためではなく被害者家族の補償に使ってほしい」と話しています。

観光船沈没事故から2年半。

桂田被告は今後法廷で裁かれることになります。

最終更新日:2024年10月11日 18:32