「車は大丈夫なのか」不安抱える利用者 北海道の販売店も対応に追われる ダイハツ不正問題
トヨタグループのダイハツ工業が、車両の安全性を確認する認証試験で不正をしていた問題で、北海道内の販売店でも客からの問い合わせが相次ぎ、対応に追われています。
(ダイハツ工業 奥平総一郎社長)「誠に申し訳ございませんでした」
ダイハツは衝撃に対する安全性を調べる試験の際に、ドアの内部に不正な加工を施していたことなどが明らかになっています。
外部有識者による第三者委員会では、書類の虚偽記載など不正が行われた車種が拡大したため、ダイハツは国内外の全車種の出荷を停止すると発表しました。
(ダイハツ工業 奥平総一郎社長)「自動車メーカーとして根幹を揺るがす事態だと大変重く受け止めています」
全車種の出荷停止という異例の事態に、道内の販売店は対応に追われています。
(鷲見記者)「札幌市内の販売ディーラーにもお客さんからの問い合わせが相次いでいるということです」
札幌市内にあるダイハツの車の専門店には、20日から購入客などからの問い合わせの電話が100件以上相次いでいるといいます。
「このまま車に乗り続けて大丈夫なのか」「購入した車はどうなるのか」
また、店では納車前の購入客に対して、契約を解除するかどうか電話で確認する作業を、店員総出で行っているということです。
ダイハツの車に乗っている人たちからは不安の声が聞かれました。
(利用者)「検査ってものを甘く見ている会社。そういう意味では会社自体の信用を落としているんじゃないかな」
(利用者)「びっくりしましたね、ずっとダイハツユーザーなので。正直、今のこの車は大丈夫なのかなという不安はあります」
国交省は21日、ダイハツ本社に立ち入り検査に入り、不正の詳細な経緯などを調べています。
検査の結果も踏まえ、行政処分を検討する方針です。
人の安全を守るための試験で行われた不正の数々。
一刻も早い実態解明と再発防止が求められています。