害虫の駆除にバーナーの火 北海道で火事相次ぐ 建物に燃え移る危険性 取り扱いに注意を
北海道では火を使って害虫を駆除したことが原因とみられる火事が相次いでいます。
周囲の建物などに燃え移るケースが多いといいますが、どこに気を付けるべきなのでしょうか。
19日に平取町で木造平屋建ての寺が燃える火事がありました。
この火事の原因とみられているのが…「害虫駆除」
寺の僧侶は「ハチの巣の駆除に火を使っていた」と話しているということです。
札幌市西区でも先月、アリの駆除が原因とみられる火事が発生しました。
住民の男性が使っていたのが「バーナー」です。
札幌市内のホームセンターです。
売り場には様々な種類のバーナーが並んでいました。
雑草の処理で使われることが多いですが、害虫駆除にも活用できるといいます。
(ジョイフルエーケー屯田店 広地和弘さん)「害虫は成虫と卵の状態があって、卵の状態だと薬が効きにくいんですよ。炎であぶることで卵まで駆除することができるので、害虫駆除に関しては非常に効果的」
こうしたバーナーの火力はどれぐらいなのか。
実際に見せてもらいました。
(ジョイフルエーケー屯田店 広地和弘さん)「1300℃くらいですね」
生えていた草はあっという間に燃えて真っ黒になりました。
使う際には細心の注意が必要です。
さらにもう1つ注意すべきことがあります。
(鷲見記者)「これでもうついているということなんですが、持っていても火が全く見えない」
ガスを燃料とするバーナーは、屋外の明るいところでは透明に近い色となり、炎が見えにくくなりました。
思わぬ場所への燃え移りなどに注意が必要です。
(ジョイフルエーケー屯田店 広地和弘さん)「建物など燃えやすいものからは3メートルほど距離をとるなど、細心の注意を払って使ってもらうことが必要」
札幌市では2019年から20日までに、バーナーによる火事が39件発生しています。
そのうち29件は、ガスボンベに取り付けるタイプのバーナーでした。
2024年は例年を上回るペースでバーナーによる火事が発生していることから、消防は注意を呼び掛けています。
(札幌市消防局予防課 山梨真紀さん)「ボンベに取り付けるタイプのものはホームセンターでも購入できますし、操作も非常に簡単なので一般のご家庭にもあると思いますが、製品ごとに使用方法が異なりますので、必ず取扱説明書を確認いただきたい」
道内で相次ぐ害虫駆除が原因とみられる火事。
火を使う際にはバーナーの特徴を理解して、細心の注意を払って使うことが必要です。