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医療・水道…プロが見た“能登” 北海道から支援に入り見えた現状を語る…そこに含まれる数々の教訓

2024年2月8日 18:56
医療・水道…プロが見た“能登” 北海道から支援に入り見えた現状を語る…そこに含まれる数々の教訓
能登半島地震の被災地へ支援に入った北海道旭川市の職員や釧路市の医師が、任務を終え実情を語りました。

私たちが学ぶべき教訓とはー

地震で破壊された家屋の数々。

道路わきには木材の破片や車などが寄せられています。

2024年1月中旬の被災地の様子です。

(釧路赤十字病院 金古裕之医師)「道路が普段平坦なはずだが波打っている状態で、地割れで道の真ん中が割れていたり片側がなくなっていたり、土砂崩れで道がふさがっている」

この写真を撮影したのは、釧路赤十字病院救護班です。

医師・金子裕之さんは1月17日から19日まで、能登町の避難所で救護活動の支援をしていました。

過酷な慣れない避難所生活で体調を崩す人たちを目の当たりにしたといいます。

(釧路赤十字病院 金古裕之医師)「床で直接寝ていたり、食生活も限られている。衛生状態も悪いというところで健康状態を損なわれている方、特に高齢の方が多いマチですので、そういった方たちの健康状態が損なわれている」

また、石川県珠洲市と七尾市で給水活動を行った旭川市水道局の職員です。

(旭川市水道局 久保田雅仁課長補佐)「わざわざ遠くからありがとうねと言われると、わたしたちももっと頑張って水を届けなきゃという思いにかられました」

2人は断水が続く病院や避難所などで給水支援活動をする中、教訓として「水」と「防寒グッズ」を備えることの大切さを実感したといいます。

(旭川市水道局 松田守正次長)「水というものがいかに重要かと感じて、できるだけ給水活動を瞬時に行えるように頑張ってきました」

(旭川市水道局 久保田雅仁課長補佐)「使い捨ての携帯トイレを用意したり、車中泊も想定して、車で寝るためには寝袋も必要だということで防寒用の寝袋を用意して、あとはカイロとかも用意して被災地の方に行ったので、最低限そういったものは各個人でも持っていれば、もし被災したとしても動きやすくなるのかなと思います」

被災した珠洲市では仮設住宅が完成し始め、輪島市の高校では2月6日、校舎を間借りしておよそ一か月半ぶりに小学校が始まり、これで石川県すべての公立小中学校が再開しました。

少しづつ復興し始めている一方で、道庁で2月8日に開かれた被災地支援会議では、現在も道職員22人が輪島市で支援物資拠点の管理を行っていることなどが報告され、支援は続いています。

被災地での経験から得た教訓を伝え、道民の日ごろの備えに活かしていくことも重要となっています。