【ヴォレアス北海道】旭川がアツい!全国のバレーボール強豪校が集結!プロと1セット勝負
旭川市の道北アークス大雪アリーナで8月31日、今季SVリーグに参戦するプロバレーボールチームのヴォレアス北海道が、全国の強豪校を集めて変則1セットマッチで争う「dnx ventures presents VOREAS SUMMER GAMES」を開催しました。
アマチュアの選手がプロの選手と実際に戦って技術や戦術などを学び、日本バレーボールの底上げをすることが狙いで開かれた今回のイベント。
ヴォレアス北海道のほか、同志社大学(京都)、高校からは駿台学園(東京)、洛南(京都)、愛工大名電(愛知)、清風(大阪)の4校、さらに北海道高校国体選抜の計7チームが参加。
3面のコートに分かれ、各チーム5試合ずつを行いました。
1セットとはいえ、さすがは強豪ぞろい。
各チーム手加減や遠慮は一切なく、特にヴォレアスと対戦した高校生たちはプロ顔負けのスパイクやサーブを打ち込むなど気持ちの入ったプレーを見せ続けました。
(清風高校3年 城戸久龍主将)「プロの選手たちと一緒にプレーさせてもらう機会は高校3年間でもあるかないかの経験。自分もプロの選手になりたいと思っているので、いまプロのボールの速さやパワーを実際に感じられてよかった」
(駿台学園3年 三宅綜大主将)「プロはブロックの高さがあるし、サーブから常にプレッシャーを感じていたのでサイドアウト(サーブレシーブをして得点を取ること)が難しかった。クイックは通用するところもあったので、この経験を高校の試合でも活かしたい」
ヴォレアスは、オフシーズンに入ってから7月中旬まではトレーニング中心のメニューを行い、その後約2週間のオフを経て8月5日からチームの全体練習が再開。
ゲーム形式の練習は27日から始まったばかりで、今回の試合では新たな選手の組み合わせを試したり、自分たちの戦術面を確認したりすることに時間を費やしました。
強豪校の学生らと共に汗を流したヴォレアスの選手たちは「刺激をもらえた」と笑顔を見せます。
(ヴォレアス北海道#10 戸田拓也選手)「自分たちの時代にもこんな試合があったらな…と(笑) 。僕たちとしても全国の強豪校の皆さんと戦えて練習になったし良い時間だった。高校生は元気があってフレッシュさもあって、僕らもそういう気持ちを持って戦わないといけないことがあるので、見習いたいと思う」
(ヴォレアス北海道#14 張育陞選手)「トスがとても速く各チームのレベルが高かった。私たちにとってもとても良い経験になった。いまは自分に集中して課題を改善しているところなので、SVリーグ開幕に向けて調子を上げていきたい」
▽新リーグ開幕に向け準備着々 HC「アタックとサーブを改善したい」
8月31日、外国籍を含む全選手が合流。
9月8日には今季初の公式戦となる天皇杯予選を控え、新たに始まるSVリーグ開幕まで1カ月半を切っています。
昨季はトップリーグだったV1に初昇格し、結果は3勝33敗(10チーム中9位)。
指揮をとり8季目を迎えるエド・クラインヘッドコーチ(HC)は前だけを見据えます。
(エド・クラインHC)「昨季は本当に勉強になったシーズンだった。今季も戦略を立てて常に全力で戦うチームスタイルは変わらないが、アタックとサーブの部分をより改善していきたい。自分たちのプレーをビデオで確認して課題を修正し、SV開幕にピークを持っていきたい」
“より攻撃的で魅力あふれるプレー”を目指すというヴォレアス北海道。
ホーム開幕節は10月19日と20日、旭川市の「リクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館」で、昨季V1男子優勝の強豪サントリーと対戦します。
▽ディレクターの取材メモ
”ベテラン”と呼ばれる年齢に入ってきた。
プロ11季目、ヴォレアスの在籍は8季目を迎える32歳・田城貴之選手。
(田城貴之選手)「オフが終わってからトレーニングを重ねていて、現在のコンディションは75%くらい。ここから100%に近づけていきたい」
選手としての準備は常に欠かさない。
日頃から“視力の維持や疲労回復に良い”とされるブルーベリーを積極的にとるなど食事に気を遣う。
これまで左右3回の手術をしている膝やヘルニアのある腰の周辺を中心に、体のケアは他の選手より時間をかけるようにしている。
全ては最大限のパフォーマンスをコート上で発揮するためだ。
ハードな練習の傍ら、一番のリフレッシュ方法は6歳の愛娘・咲佳(えみか)ちゃんと遊ぶこと。
最近は“風船バレー”で遊ぶことが多く「いつも僕が負けるんです」と、早くも親譲りのセンスを見せているらしい。
咲佳ちゃんからは「練習するよりも、わたしと家で遊ぼう」と言われることがあり、葛藤する気持ちがないわけではない。
それでも父はいまバレーボールに全力を注ぐと決めている。
8月31日の試合でも高校生の力強いアタックを見事なブロックで返し、田城選手らしいガッツポーズも飛び出した。
コートに立つ以上、年齢は関係ない。
何よりもバレーボールが大好きだ。
(田城貴之選手)「(娘は)いまはあまり僕のプレーに興味があるわけではないんですが、出場していると嬉しいは嬉しいみたいなので。できるだけ長いプレータイムがもらえるようにアピールしていくだけですね」
自分1人のためだけではない覚悟を持って、新しいシーズンに臨む。
試合の中で田城選手のガッツポーズをいくつ見ることができるのか、今季も楽しみだ。
【ヴォレアス北海道#3 田城貴之】
とわの森三愛高~筑波大~パナソニックパンサーズ(2014年)~ヴォレアス北海道(2017年)
現在は、選手 兼 スポンサー営業担当
ポジション:ミドルブロッカー
出身:北海道岩見沢市