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街の声を聞いて市民が作った! 街歩きガイドブック「新潟古町100選」 込められた思いとは 《新潟》 

2024年3月3日 19:11
街の声を聞いて市民が作った! 街歩きガイドブック「新潟古町100選」 込められた思いとは 《新潟》 

ことし1月に発売された新潟市中央区古町エリアのガイドブック「新潟古町100選」。
「古町」の街歩きガイドブックとして話題となっています。
「古町」を楽しくディープに街歩き、そして「新潟古町100選」に込められた街の人たちの思いを取材しました。

■文化の拠点「古町」エリア

新潟の古町エリアとは・・・。
主に新潟市中央区の古町付近のことで、新潟駅からバスで10分ほど、信濃川を渡った先にあります。

中央部はビジネス街、そして北側は飲食店や花街が広がる繁華街。南側は古着店などが 軒を連ねる若者の文化の拠点となっています。

同じ古町でも若者のエリアと、昔ながらの花街や繁華街のエリアで味わいが違うのも魅力の1つとなっています。
古町のいいところを100個集めたという「新潟古町100選」の中身を見ていきます。

■作り手は市民!

最初に掲載されているのはお弁当店。ちょっと素朴な文章で綴られているのはワケがありました。
実は紹介文はプロのライターではなくお気に入りの場所を紹介してくれた市民の有志が自ら執筆しているのです。

また本には英語の訳もついていて、こちらも英語の教師をしている市民が、また広報担当はSNSが得意なZ世代の高校生が担当。そして写真は普段、カメラを趣味としている看護師や介護士をしている人が文章に合わせて撮影したものを掲載しているということです

つまり、この本を作ったのは「古町好きの人々」ということになるのです。

■ガイドブックには実体験を反映

この街で過ごした経験のある市民自身が実体験を持って作り上げたリアルなガイドブック。
これを携えてどれだけ古町が楽しめるのか実際に試してみようとリポーターが向かったのが・・・。

新潟市中央区古町通6番町の書店「萬松堂」です。古町の代表的な書店で創業は江戸時代末期だという、長きに渡り愛され続ける“街の本屋さん”です。
お店の中に入ると「新潟古町100選」が店頭に平積みされていました。萬松堂では、ことし1月27日に発売されてからすでに100冊以上が売れた(2月20日現在)といい、この本をきっかけに若年層の客が多くなっているということです。

■こだわりのパン店も

3年前、新潟市中央区西堀前通にオープンした「サンベイク」。古町エリアで人気のパン屋さんです。総菜系のパンからスイーツ系まで種類豊富でディスプレイにもこだわりがあります。
店がおすすめするローカルブレッドは、粉に対して120%の水で湯ごねして作ったというこだわりのパン。もっちりした食感が味わえます。

■古着ストリート

古町通1番町から4番町までは「上古町(カミフルマチ)」と呼ばれる、若者に人気のエリアがあります。
「上古町」は古着ストリートと呼ばれるほど数多くの個性的な古着店が軒を連ねています。

そのほかにも、お店オリジナルの新潟土産やギフト、洋服や雑貨など取り扱っている店まで、様々な店舗が並んでいます。

■はじまりは「ブルーカフェ」

歩き疲れたら、休憩できる場所もあります。

「新潟古町100選」に掲載されているのは古町通りから少し離れた上大川前通にある飲食店「ブルーカフェ」。自由に読める膨大の量の本と店主が丹精こめて作るこだわりのスパイスカレーが話題の店です。

実は「新潟古町100選」はこのカフェから始まったといいます。

■街の面白い場所を集めていく活動

新潟古町100選の企画者、近藤さんです。

Q)なぜこの本を企画されたのですか?

【「新潟古町100選」企画者 近藤潤さん】
「この本の著者にあたる『古町セッション』というグループは、古町を使って遊びを企画する企画団体。いままで活動の中で古町の面白い場所を使って様々な遊びを考えてきたが、その活動は街の面白い場所を集めていく活動だなっていう風に気づいた。
せっかくなら古町の面白い場所を100個リストにしたいねとなり、まずはブルーカフェのお客さんに『普段古町のどういう場所に行っていますか?』というアンケートを記入してもらったというのが始まりです」

■「手元でも見られるようにしてほしい」

最初は、街の声を聞くというアンケートから始まった活動だったといいます。

集まったアンケートを基に、「新潟古町100選」を展示という形で発表していましたが、展示を見に来た人から「手元でも見られるようにしてほしい」という声があり、書籍化に向けクラウドファンディングで資金を集めた ところ、約1ヶ月で目標の2倍以上を達成し出版が実現しました。

街の人の愛と期待が込められた「新潟古町100選」

Q)この本がどんな役割を担ってほしいと思いますか?

【「新潟古町100選」企画者 近藤潤さん】
「最初に読んで欲しいのは元々古町を好きな人。きっとまだまだ知らない古町を発見できる。 また、例えば県外の人に自分が好きな街を紹介する時、この本を『こんな面白い街だから見に来てよ』とプレゼントすれば、自分の街に誇りを持って素敵な場所がたくさんある街だよと紹介できる、そういう1冊になって欲しいなと思ってます」

■夜の古町も

このほか、夜の古町の魅力もたっぷり情報が掲載されています。
動画リンクからご覧いただけます。

(2024年2月20日放送「夕方ワイド新潟一番」より抜粋)