【特集】中学生が運営するトレラン大会 地域を盛り上げ里山で学ぶ 生徒数の減少で求められる新しい教育活動とは 《新潟》

舗装されていない登山道などを走り抜ける「トレイルランニング」いわゆる「トレラン」の大会が6月2日、十日町市で開かれました。
今回の大会には実行委員として中学生が携わっていました。
里山を舞台にしたトレランに中学生が関わっている理由とは?
英語であいさつしているのは中学生。さらに……自然を守る取り組みまで……。
実はこれ、スポーツ大会の仕事なのです。
なぜ中学生が?
大会を陰で支える彼らの活動を追いました。
山に囲まれた十日町市立松代中学校。
全校生徒48人の小さな学校です。
多い時には350人以上が通っていましたが年々、生徒の数が減少。
過疎化が進む地域ならではの課題を抱えていました。
◆「今までやってきた教育活動を維持できない」
〈十日町市立松代中学校 村山裕之校長〉
「ずっと課題にあった生徒数がまず減少した。今までやってきた教育活動を維持できない。昔やったようにするのが難しい。だから新しい活動にかえていかなければいけない」
これまで“遠足”も地域の人と一緒に行ってきた松代中学校。
しかし高齢化や人口減少などで続けることが難しくなっていました。
そんな中、去年初めて開かれたのが……
“越後まつだい春の陣”。
国の内外から400人あまりが参加したトレイルランニング……いわゆるトレランの大会です。
トレランとは舗装されていない道を走るアウトドアスポーツ。
登山道や林道を走り抜けます。
大会を企画した新坂志保里さんです。
〈新坂 志保里さん〉
「最初のころはもっと若い木が生えていたりとかしてたので」
東京から松代に移住してきた新坂さん。
趣味のトレランを通して地域を盛り上げようと大会を企画。
使わなくなった生活道路“古道”に注目し、ほとんど手作業でコースを整備してきました。
〈新坂 志保里さん〉
「スポーツ大会を開催したくて“春の陣”を作ったというよりは地域の子どもたちとか里山の環境を守っていきたいという気持ちでそれを目的でスポーツ大会を開催したんですね」