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【地震】新潟市西区で広がる液状化現象 なぜこの地域で広がった? 

2024年1月4日 10:32
【地震】新潟市西区で広がる液状化現象 なぜこの地域で広がった? 
今回の地震では各地で液状化現象が見られました。特に新潟市西区の一部地域では道路の隆起や家が傾くなどの被害が出ています。なぜ、今回、この地域で被害が多かったのか、また液状化のメカニズムとは。

これは地震の発生後、新潟市西区善久で撮影された映像。

いたるとろから水が噴き出していました。

また西区の郵便局では・・・

(リポート)
「新潟市西区寺尾にある新潟西郵便局です。液状化現象なんでしょうか、地面が崩れておりまして普段アスファルトの駐車場の部分が水たまりの状態になっています」

陥没した駐車場にたまった水。液状化現象が原因とみられます。

〈車の持ち主〉
「目の錯覚かと思ったんですよ、駐車場がだんだん動き始めた。そうこうしているうちに水があがってきた」

住宅街では片側が沈み込みんだ車も。西区を走る県道16号沿いでは液状化の被害が多く見られました。

〈家の持ち主〉
「これもう(車が)出せないですね。レッカーを頼んだんですけれどいつくるのか。ショックですよね。今までこんなことなかったので」

玄関前が沈み込み、家が傾いてしまったといいます。

〈住民〉
「ビー玉を転がしたらやっぱり転がっていく」
「液状化の土の水がうちの駐車場から向こうのコンビニの前あたりからわっと出て大変だと思って。これからまた家を直したり大きな仕事が待ってるなと思ってちょっと不安ですよね」

新潟市は今後の余震や雨により土砂災害が発生するおそれがあるとして西区大野や寺尾などの20世帯約40人に避難指示を出しています。

新潟大学災害・復興科学研究所の卜部厚志教授は・・・

〈新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授〉
「新潟市内の中で一番液状化、最初にするならここというような地形や地質になっている」

卜部教授によりますと被害が多かった西区の県道16号沿いは砂丘のすそ野にあたり、液状化現象が起きやすい場所だといいます。

〈新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授〉
「(60年前の)新潟地震のときにも起こっていたんですけれども、(液状化が)西区の砂丘のすそ野で1年間を通してずっと地下水が湧いていて、なので砂丘の砂はさらさらしていて粒ぞろいの砂で、地下水が湧いているということは地面のところまで水に満たされているというところで、新潟市の中で一番液状化に弱い部分を狙い撃ちされた、被害が出た」

液状化現象とはどのようなメカニズムで発生するのでしょうか。話を聞いたのは「おぢや震災ミュージアムそなえ館」の新保海さんです。

〈新保海さん〉
「このくぼみのところにある白い部分が私たちがいる地面となります。それを衝撃を与えるとだんだんこの白い砂が下がります。地盤に強い衝撃を受けると土の粒子がばらばらになり地盤全体がドロドロの液体のような状態になります」

通常、地面の中では砂などの粒同士がつながりあい、その間を水が満たして地盤を支えています。

これが地震によって粒同士がはなれると・・・

砂の粒が水と分離。地盤の沈下や亀裂などを起こします。

こちらは北陸地方整備局が公開している「液状化しやすさマップ」です。

新潟市では川沿いなどが危険度の高い赤で示されています。

〈新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授〉
「新潟市全体としてはもっと強い揺れを受けたら全部が液状化する。どこが一番弱いのという言い方も変だが、意味を伝えて自分のところなのかを考えていただくという機会を設けていかないと。液状化は繰り返しますので」

国が公表している地図を確認するなどして改めて住んでいる地域の特徴を知る必要がありそうです。
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