【能登半島地震】「まさか」住民の“明暗”分かれる 支援の範囲が変わる「り災証明書」の判定結果 液状化被害の新潟市 《新潟》
り災証明書交付 「判定」の結果は
地震による被害の程度を示す「り災証明書」。24日から新潟市内4か所の窓口で交付が始まりました。り災証明書は「全壊」から「一部損壊」まで6段階で表記され、受けられる支援の範囲が変わります。
大規模半壊の判定を受けた人
「ひと安心。家の中の建付けもゆがんでいて、その辺をどうするかまた相談したい」
「もう1回見ていただきたい」
一方、納得がいかない住民も。
一部損壊の判定を受けた人
「建物の測定した数値が一番傾いているところを測ってもらえてなかったので、判定によって補助も変わってくるので、もう1回見ていただきたい」
「まさかそれはないだろう」
こちらにも予想外の結果に落胆している人が。
多田与司郎さん
「私のところが残念ながら準半壊」
西区寺尾で被災した多田与司郎さんです。大きくずれた外壁に、隆起した畳。応急危険度判定では赤の「危険」とされましたが、り災証明書の判定は「準半壊」でした。
多田与司郎さん
「まさか、それはないだろうと思った。全壊はダメだけど半壊の判定はしてもらえると思っていた」
「みなし仮設」の支援を受けるつもりだったが
多田さんはすでに自宅を離れ、アパートへ引っ越していて、市が行う「みなし仮設」の支援を受けるつもりでした。しかし、対象となるのは半壊以上。り災証明書の結果に納得がいかない場合は再調査を申し込むことができ、多田さんはすでに再調査を申し込んだといいます。
「ショックです」
多田与司郎さん
「準半壊の、り災証明書じゃ役に立たない。ショックですよ。まいった」
新潟市の担当者は「判定理由を丁寧に説明したが納得いかなければ再調査を申し込んで欲しい。気持ちを受け止め、解決につなげていきたい」としています。
市営住宅の抽選会でも明暗が
一方、こちらでは。
「当選は44番の方です」
地震で被害にあった住民を対象に「市営住宅の抽選会」が行われました。応急危険度判定で「危険」と判定された人などを対象に開催され、105世帯の応募から31世帯が当選しました。
抽選に当選した人
「安心しました」
Q)ご自宅はどんな感じ?
「危険の(赤い紙)を貼られてどうしようかと思っていました」
抽選が外れた人「苦しいです」
液状化で家が傾き避難している両親のために抽選に来たという男性は。
男性
「残念ながら希望が外れたので、また別の手を考えないと。1月末で避難先の坂井輪コミュニティセンターも終わりなので、時間もない中で大変ですね、苦しいです」
抽選から外れた女性
「すぐ出たいんですけど、住宅が斜めになって気分も悪くて病院に行っているんですよ。またこれから次を探さないといけないのは大変ですね」
様々な思いが交錯する復興への歩み。市営住宅に当選した住民はり災証明書など必要な書類が整い次第、最長1年間無償で暮らすことができます。
2024年1月24日「夕方ワイド新潟一番」放送より