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【特集】教員採用のチャンス拡大に、“働き方改革” 教育現場も人材確保に待ったなし 教員志望の大学生は《新潟》 

2024年5月18日 20:02
【特集】教員採用のチャンス拡大に、“働き方改革” 教育現場も人材確保に待ったなし 教員志望の大学生は《新潟》 

小学校など教育現場の“人材確保”について……
近年、教員を目指す若者が減少しているといいます。
教員採用試験のチャンス拡大に、学校の“働き方改革”……
“なり手不足”の解消へあの手この手で対応を進める教育現場を取材しました。

「小学校の先生になりたい」

新潟大学教育学部4年生の樋口陽悠さんです。
サークル活動やアルバイトで子どもたちと触れ合うなかで小学校の教員になる思いを強くしていきました。

〈新潟大学教育学部4年生の樋口陽悠さん〉
「この分野だったらほかの人に負けないぞという自信だったり、そういうときの子どもたちの顔がすごい輝いているように見えて、子どもたち全員がもっと学びたいという気持ちで輝けたらいいなと思って小学校の先生になりたいと思いました」

■いま深刻な問題となっているのが教員の“なり手不足”

しかし、いま深刻な問題となっているのが教員の“なり手不足”です。

文部科学省によると昨年度採用の公立小学校における教員採用試験の志願倍率は2.3倍。
県内では1.7倍とさらに低い水準になっています。
そこで国は採用試験の時期を前倒すよう各都道府県に求めています。

背景にあるのは一般職と教職のいわゆる“就活”するタイミングの違い……。
一般企業では大学4年の6月までに内定を出すケースが多く、4年生の秋に採用が決まる教員はほかの業種と比べて遅れを取っているというのです。

〈新潟大学教育学部4年生の樋口陽悠さん〉
「周りがやっぱり去年の8月、3年生の8月くらいからインターンに行ったり(企業)説明会に行ったりという様子があって。周りは本気で走っているのに自分はまだそこまで準備していないという焦りはありました」

■「早い段階から優秀な人材を確保したい」

こうした状況に県の担当者は……。

〈県 教育庁 大島一英 義務教育課長〉
「早めに就職先を決めておきたい学生にとっては現在の我々のスケジュールでは選択肢に入りづらいところはあるのかもしれません。受験者も様々な都道府県を併願している傾向が多いですので、他県に負けないように、早い段階から優秀な人材を確保したい」


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