【特集】コロナ禍が明けても… 返済が本格化する「ゼロゼロ融資」 混迷する飲食業界 《新潟》

その返済が今、本格化しています。新潟県内の融資額は4,440億円。「自粛」ムードで大打撃を受けた飲食業界は、信用保証協会の支援も受けながら、回復のための次の一手を探っています。
新型コロナウイルスが「5類」に移行してから約半年。
長く続いた「自粛」ムードが終わり、夜のまちは活気を取り戻しています。
「せーの、乾杯!」
三条市の居酒屋「よね蔵 燕三条店」でも、男性グループや女性2人組などが解放感にひたっていました。
<客は>
「飲みに行くことをオープンに伝えられてすごくいい」
「なかなか友達と会いにくかったので最近は気軽に会えるようになって楽しい」
この店では「5類」移行後、コロナ禍前の水準まで売り上げが回復しました。
<よね蔵 燕三条店 荒木剛店長>
「忙しくて大変ですが、嬉しい悲鳴ですね」
しかし、新潟市にある別の飲食店では・・・。
<飲食店の店主>
「最初はそんなに借りるつもりは なかったんですよ。でも(コロナ禍が)いつ終わるかわからないと言われて、借りるだけ借りました。思ったほど残らないですよね」
当時右肩上がりだった経営を襲ったコロナ禍。
売り上げは半減し、資金繰りは悪化。頼ったのが「ゼロゼロ融資」でした。
「ゼロゼロ融資」の2つのゼロは「利子」と「担保」のゼロを意味します。
コロナ禍のさなか2020年3月に始まった制度です。
金融機関から借りた事業資金は最長で3年間、利子の支払いが免除されるため、申し込みが殺到しました。
そして3年後となることしの夏以降、「ゼロゼロ融資」の返済が全国で本格化。
さらに、物価高。融資の返済に食材や電気代の高騰。飲食店に重くのしかかります。
<飲食店の店主>
「融資を受けた金額は900万円くらい。コロナ禍が明けたころにはほぼないですよ。取ってあったお金が…」
売り上げは少しずつ戻ってきているため、融資を借り換え、月々の返済額を減らして乗り切りたいと話します。