危険運転見直しを法制審議会に諮問 時速194キロ死亡事故の遺族「被害者に寄り添った内容に…」大分
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危険で悪質な運転による交通事故を処罰する「危険運転致死傷罪」の見直しを巡り、法務省は10日、法制審議会に諮問しました。
こうした中、時速194キロの死亡事故の遺族が会見を開き、心境を語りました。
「危険運転致死傷罪」をめぐっては適用のハードルが高いとして交通事故の遺族などから要件の見直しを求める声があがっていました。大分県内でも大分市で2021年に起きた時速194キロの車による死亡事故の裁判では「危険運転」が適用されるのかが争点となりました。
「基準があいまい」との声も聞かれる「危険運転致死傷罪」ですが、今、見直しに向けた動きが…
◆鈴木法相
「危険かつ悪質な行為による死傷事犯に適切に対処できていないのではないか、 そうした観点から様々な指摘がされるようになっている」
鈴木法務大臣は10日午後、適用基準の見直しについて、法制審議会に諮問。
2024年11月、法務省の検討会が報告書をまとめたことを受けたもので、報告書の中ではスピードや呼気のアルコール濃度などに「数値基準」を設けることを示していて、今後、こうした点について、法制審で議論される予定です。
一方、時速194キロの車による死亡事故から2月9日で4年となりました。
そして10日は被害者の小柳憲さんの命日です。
姉の長文恵さんは会見を開き、胸の内を語りました。
◆小柳憲さんの姉 長文恵さん
「昨日夜に事故現場に行ってきたが、寂しい気持ちになった。翌日に亡くなって本日が命日。丸4年になる。本日命日で生きていたら54歳になっている歳で、私ともだんだん歳が離れていくなという気持ちもしている」
また、長さんは「危険運転致死傷罪」の見直しについては条文の解釈をわかりやすくすることや被害者に寄り添った内容になってほしいと話しています。
◆小柳憲さんの姉 長文恵さん
「今後は遺族がなにも闘うとかそのようなことをしなくてもきちっとした捜査の機関が、きちっと裁いてくれて妥当な判断をしてもらうのが本来の姿ではないかと思うのでそこを期待する」
遺族の声がどのように議論に反映されるか、見直しに向けた今後の動きが注目されます。