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最高裁 旧統一教会勝訴の2審判決取り消し審理「やり直し」 長野県の元信者側の念書は「無効」

2024年7月11日 20:24
最高裁 旧統一教会勝訴の2審判決取り消し審理「やり直し」 長野県の元信者側の念書は「無効」

世界平和統一家庭連合、いわゆる”統一教会”に1億円以上を献金した長野県の元信者側が教団側に損害賠償を求めた裁判で、最高裁は11日、教団側が勝訴した2審判決を取り消し、審理をやり直すよう命じました。

この裁判は、認知症の症状があった元信者の長野県の高齢女性やその家族が教団側の献金勧誘が違法だったとして損害賠償を求めたものです。元信者が教団側と交わした「賠償請求などを一切行わない」と記した「念書」について、これまで1審、2審ともに有効だと判断されましたが、最高裁は、「合理的に判断することが困難な状態にあることを利用して、一方的に不利益を与えるものであったと認められる」として「公序良俗に反し無効」との判断を示しました。

元信者の女性の娘
「最高裁で念書は無効であるということはっきり言っていただいたこと。やっと裁判所がこういう認め方をしてくれたのだと/非常に納得するというかそういう結果だったと思います。なぜもっと早く、それは最高裁でなくてもできるはずのことでした。高齢の母は、高裁審理中に亡くなりました。せめて地裁でもう少しましな判決が出ていたら、母に聞かせてあげることができたわけです」

また、献金勧誘行為の違法性については、「審理が尽くされていない」として、教団側勝訴の2審判決を取り消し、審理をやり直すよう命じました。