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【ネコ用の「保定服」】久慈市の縫製会社が商品化 自宅でネコの点滴時に体を固定 ネコ高齢化で海外からも注文 岩手

2024年10月11日 17:34
【ネコ用の「保定服」】久慈市の縫製会社が商品化 自宅でネコの点滴時に体を固定 ネコ高齢化で海外からも注文 岩手

 ネコ用の「画期的な商品」が岩手から誕生しました。ネコの高齢化が進む中、試行錯誤を繰り返して商品化したということです。一体どんな商品なのでしょうか。

 久慈市の縫製会社です。割烹着に子供服。様々なものが並んでいますが、見慣れない商品がありました。細長い形で、真ん中にファスナーが伸びています。

 実はこれ、人間用ではなく、ネコ用の「特殊な服」なんです。こちらは、その「ネコ用の特殊な服」を開発した会社。爪を研ぐ道具や食器など、ネコ用の様々なグッズを開発、商品化しています。

 先ほどの「特殊な洋服」を実際にネコに着せてみると、体がすっぽり中に入りました。実はこれ…

太野代表
「こちらはネコ用の保定服になります」「自宅でネコの点滴をするときに、ネコが動かないように固定するための道具です」

 屋内で飼育することが基本となってきたネコ。平均寿命は30年前と比べ3倍に伸びていて、2022年のネコの平均寿命は15.7歳となっています。

 一方、ネコの高齢化に伴い、ガンや心臓病などの病気が増加。特に「慢性腎不全」は毎日の点滴が必要で、飼い主が自宅で点滴を打つケースも増えてきているんだそうです。

 そこで役立つのがこの保定服。注射を嫌がるネコに安定して点滴を打つことが出来るよう作られました。代表の太野さんが自分の飼い猫と一緒に6年間試行錯誤を続けてようやく完成させたそうです。

太野さん
「これまでもネコを固定するための保定袋という製品はあったんですけれども、袋を開ける人とネコを入れる人、2人でないとなかなかネコを保定することが出来ませんでした。今回作った商品なんですけど、ネコの習性で前足が地面に着いていると落ち着くというものがありますので、こちらを使う事によってネコが落ち着くため飼い主さんが1人でもスムーズに服を着せる事が出来ます」

 こちらの会社ではほかにも、傷口をネコが舐めないようにするフェザーカラーや、ストレスを与えずに爪切りが出来るもふもふマスクなど、常にネコや飼い主の目線でグッズを作ってきました。

 国内有数の品質の高さを誇る久慈市の縫製技術を取り入れて作った「保定服」。ネコに優しく、しっかりした作りのこの商品、価格は税込み2万円で、8月に発売されたばかりですが、海外からも注文があるなど好評で、会社側では今後も需要も高まっていくとみています。