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西川町議会の映像非公開「議長からの依頼」 町長不適切発言認める パワハラは否定

2025年3月18日 17:25
西川町議会の映像非公開「議長からの依頼」 町長不適切発言認める パワハラは否定

西川町の菅野大志町長による職員へのパワハラの有無を町議会の一般質問で議員がただした映像がインターネットで非公開とされた問題で、17日夜、菅野町長らが記者会見し「議長からの依頼で、自分が非公開を指示した」などと説明しました。

菅野大志町長「この度は、お騒がせして申し訳ございません」

西川町議会は広報活動の一環として、通常、定例会などの模様を映像で生配信していて、議会終了後は録画映像が配信されています。しかし、3月5日に生配信された一般質問の映像がその後、非公開となりました。

映像には、職員の早期退職者の増加や町長によるパワーハラスメントの有無などに関する質疑が録画されていました。
この問題をめぐって17日夜、菅野町長や菅野邦比克町議会議長らが記者会見を開きました。映像の配信作業は、菅野町長が社長を務める町の第3セクターが行っていて、非公開の対応について菅野町長は次のように説明しました。

菅野大志町長「3月6日の夜、議長からアーカイブ(録画映像)の配信停止をすることに、委託者たる西川町総合開発(第3セクター)社長の私として依頼を受けた。総合開発の職員に依頼したが、すぐに対応できないとの申し出があり、対応できる町職員がいたので、その職員に依頼した」

菅野町長は「町長の立場としては、議会の秩序の維持を申し入れたが、配信の停止までは求めていない」としています。これに対し、非公開を依頼したとされる菅野議長は「依頼した記憶があいまいだったが、ほかの議員に確認したところ、依頼したことが確認された」と述べました。

菅野議長は16日、町のホームページに掲載した文書で、映像を非公開としている理由について「一般質問の一部に事前通告制度の順守やプライバシーに関して不適切な部分がある」と説明しています。

菅野邦比克西川町議会議長「町議の質問が退職やパワハラという話に及んだが、今回の質問でもいろいろと名前が出てきた。議会で個人情報を出すことはまずいということで、止めさせていただいた」

一方、職員へのパワハラの有無について、菅野町長は17日の会見で「担当課への相談が寄せられていない」などと述べ、改めて否定しました。また、非公開にされた一般質問で「職員の早期退職は損失ではないのか」との町議からの質問に対し、菅野町長は「損失だとは思わない。年長者が辞めることで、その人件費で若い職員2人を雇える」という旨の答弁を行ったということです。これについて菅野町長は会見で「金銭面で損失かという質問だと思って発言してしまった」と釈明しました。

菅野大志町長「通告がなく、突然の質問とはいえ、『職員の退職に対して損失だと思わない、年長者が辞めることで若い職員2人を雇える』という適切ではない発言をしてしまった」

町議会は18日午後の議会運営委員会で、非公開となっている映像に問題がないと確認しました。一方、公開の再開に向けてはさらに精査を続けるというということです。

最終更新日:2025年3月18日 18:37