“超短期決戦”の衆院選 15日公示に向け山形県内3選挙区立候補予定者が態勢固めに奔走
衆議院議員選挙が15日、公示されます。今のところ、山形県内3つの選挙区には合わせて10人が立候補を予定しています。超短期決戦となる今回の選挙戦。解散から慌ただしく態勢固めに走る立候補予定者の様子を取材しました。
山形県1区は、10回目の当選を目指す自由民主党の前職に立憲民主党と日本共産党の新人2人が挑む構図です。
自民の遠藤利明さん(74)は衆議院解散の翌日の10日朝、山形市で後援会の集会を開き、陣営の士気を高めました。選挙期間中は日本スポーツ協会の会長としての公務や県外選挙区の候補者の応援もこなしながら、地元に戻り演説会などで支持を訴えたい考えです。
遠藤利明氏「安定した政権のもとでなければ、経済はうまく進まない。脱デフレ、あと一息。人手不足などいろいろな課題があるが、まずは経済を立て直して賃金を上げて皆さんの生活が少しでも良くなるような政策を党としてしていかなければならない」
立憲の原田和広さん(51)は12日、山形市内の商業施設の近くで街頭演説を行ったほか、選挙区内を回って政策などを訴えました。前回2021年の衆院選で敗れて以来、街頭演説を繰り返す中で声援が増えてきたといいます。
原田和広氏「いま我々が一番議論したいのは物価高。物価高騰をどう乗り切っていくのか、経済対策だと思う。しかし、残念ながら石破政権からはこの経済対策に対してもほとんどまともな案が出てこない。真の政治改革は政権交代しかないと訴えていかなければならないと思っている」
初めての衆院選となる共産の三井寺修さん(44)は11日、JR山形駅前で比例東北ブロックの候補予定者とともに街頭演説を行いました。支援者らが見守る中、政治への信頼の重要さや長時間労働の是正などを訴えました。
三井寺修氏「自民党による裏金政治の一方で、政治に信頼を取り戻す大事な選挙になる。有権者も次の選挙で政権を選ぶ大切な責任を持っている」
続いて山形県2区では、5期目を目指す自由民主党の前職と日本共産党、国民民主党、れいわ新選組の新人3人が出馬を表明しています。
自民の鈴木憲和さん(42)は12日、米沢市での事務所開きや村山市での集会に臨むなど準備を加速させました。
鈴木憲和氏「山形はこの夏も大きい水害に見舞われた。一番、気候変動で影響を受けるのは、いま私が担当している農林水産業。国土強靭化も含めてこれからぜひ皆さんと一緒にもう一歩、私たちの地元を前に進める、そのための戦いを今回させていただけたら大変ありがたい」
この日は自民党の茂木敏充前幹事長も激励に駆け付けました。
自民党・茂木敏充前幹事長「現職の農林水産副大臣として臨む選挙。それにふさわしい圧倒的な成績で勝利を収めてほしい」
共産の岩本康嗣さん(59)は12日、1人で米沢市内に繰り出し、街頭演説を重ねました。訴えたのは自民党の裏金問題への批判や賃金水準の向上などによる格差の是正です。公示に向け、書類やポスターの準備なども着々と進めています。
岩本康嗣氏「金権政治、大金持ちの、大企業の政治献金をたくさん出せる人たちのために政治が歪められているというこの金権政治を断ち切っていくということがまず大事な争点になるのではないか」
国民の菊池大二郎さん(42)は、大票田の米沢市など置賜地方を中心に支援者へのあいさつ回りなどを精力的に取り組みました。夕方にようやく事務所に戻ると、陣営スタッフとの打ち合わせを入念に行い、公示に備えます。
菊池大二郎氏「災害が多発して、物価高も続いて、将来に対する不安以上に目の前の山積する課題を政治、行政はどう変えていってくれるのかという期待感を全身で受け止めて形にできるようにしていきたい」
れいわの二藤部冬馬さん(42)は、衆議院解散翌日の今月10日、山形市内で記者会見を開きました。中学校教師や大石田町議会議員としての経験やつながりなども生かしながら、支持の拡大を目指します。
二藤部冬馬氏「いまやるべきことは、地方に住む方々の声を聞いて苦しんでいる方々の声を聞いて積極的な国からの地方への財政出動をすることだと思う。普通に生活をされている方々へ街頭演説などでしっかりと訴えていくことが重要」
山形県3区は、4回目の当選を目指す自由民主党の前職と立憲民主党、日本共産党の新人2人が争う構図です。
自民の加藤鮎子さん(45)は13日、地元・鶴岡市を皮切りに酒田市、新庄市で事務所開きをしました。
裏金問題で自民党に逆風が吹く中の選挙戦ー。
前こども政策担当大臣として多くの法案を通した実績を有権者に広く訴え、4回目の当選を目指します。
加藤鮎子氏「本当に子どもたちを育てる環境が良くなったと。児童手当はこの10月から拡充が開始された。若人や女性から選ばれる地方づくり、人材を確保していくための地方における経済環境を良くして、経営支援を伴った賃金アップをしていかなければ私は地方創生はうまく前に進まないと考えている」
立憲の石黒覚さん(68)は12日、地元・酒田市で早朝の辻立ちをした後、事務所開きを行いました。
国政への初挑戦を表明してからわずか2週間。
自ら軽乗用車に乗り込みハンドルを握ります。
街頭で訴えるのは「政権交代」です。
石黒覚氏「政権交代に向けて動き始めたこの国の政治を変えなければ、子どもたちの若者たちの未来が危うい。裏金で税金も納めずに国会で議論などあろうはずがありません」
共産の山田守さん(62)は今月11日、鶴岡市で決起集会を兼ねた事務所開きをしました。
短期決戦の中、街頭での演説や政策が書かれたチラシの配布、SNSの活用などで自身の訴えを広めていく考えです。
山田守氏「軍事優先の政治より命と暮らしを守る政治がどうあるべきなのか。30年間収入が上がらない賃金が上がらないそんな政治でいいのか。一方で大企業は莫大な儲けを蓄えているそんな政治でいいのか。アメリカ優先の日米軍事同盟憲法の上に置いていいのか。その事を総選挙の中で強く訴えていきたい」