22日に営業開始の蔵王猿倉スキー場で救出訓練 週末の積雪で一部滑走可能
スキー場には「恵みの雪」となったようです。週末の降雪で上山市の蔵王猿倉スキー場は3日後の22日から営業を開始します。準備が進むスキー場で19日、リフトの緊急停止を想定して、乗客の救出訓練が行われました。
19日午前、上山市の蔵王猿倉スキー場の中央ゲレンデです。人工降雪機による雪に加えて、先週末に降った雪のおかげで積雪はようやく50センチに到達。22日の「スキー場開き」は一部を除き、滑走可能な状況で迎えることができそうです。
記者リポート「大雪による倒木で停電したという想定で訓練が始まりました」「こちらのスキー場ではおよそ5年前にも同じような状況が起きたこともあり、救助隊が迅速な救助を意識して対応にあたっている」
オープンを前に、スキー場でスタッフや上山市消防本部の署員らが参加して、訓練が行われました。訓練の想定は2人乗りのリフトが停電でストップし、乗客が取り残されてしまうという状況です。高いところで、地上から8mの位置で宙づりになった乗客を救助ベルト付きのポールを使用して救助していきます。
訓練「…ゆっくり緩めてください。まもなく…到着」
こちらのスキー場では、5年前(2018年)の冬に大雪による倒木が原因で停電が発生してリフトが止まり実際に救助活動が行われました。
救助する側で訓練上山市消防本部・鈴木智博さん「実際の現場となると、要救助者の方もかなり不安な気持ちになっていると思う」「何よりも迅速性を求められると思うので、きょうの訓練を今後に生かしていきたい」
スタッフが救助される側を担当することで、救助する際にどういう点に気を付けるべきか、確認する狙いもあります。
救助される側を体験上山市スキー連盟・長橋武理事「きょうは天候がよかったからいいが、これが暴風や暴雪だったらかなり怖いと思う。逆の立場を経験して、下からの声掛けが大事だと思った」
蔵王猿倉スキー場・川口豊社長「毎年同じことをやっているが、気付かないところをさらに気付くということもあるので、繰り返しやることが大切だと思っている」
蔵王猿倉スキー場は22日の9時にオープンし当日は、リフトが無料開放されます。
このほか、周辺のスキー場では、これまで滑走ができなかった蔵王ライザワールドがあすから一部で滑走可能になります。一方、蔵王温泉スキー場は、中央ゲレンデとダイヤモンドバレーのみ滑走可能で、その他のゲレンデは積雪不足で滑走できない状況が続いています。