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栗子山の風力発電事業 米沢市が白紙撤回を要望 計画反対に6800人の署名

2024年9月2日 17:39
栗子山の風力発電事業 米沢市が白紙撤回を要望 計画反対に6800人の署名

米沢市の栗子山で計画されている風力発電事業を巡り、米沢市は事業者に対し、事業の白紙撤回を申し入れたことを明らかにしました。

近藤洋介米沢市長「栗子山における…白紙撤回を求める申し入れをした」

米沢市の栗子山では現在、東京の「JR東日本エネルギー開発」が、風力発電事業を計画していて、最大で10基の風力発電機を設置し、2028年度の稼働を目指しています。
一方で、地元住民らで作る市民団体は、周辺に生息する国の天然記念物・イヌワシの風車への衝突や低周波音による住民の健康被害への懸念などを理由に、計画への反対を訴えています。市によりますと8月29日までに、合わせて6800人分の署名が市に寄せられています。
近藤洋介米沢市長は、30日の会見で、市が事業者に要望していた全市民対象の説明会の開催について、「具体的な返答がなく、地域との関わりを大事にする姿勢が見られなかった」などとし、事業者に対し事業の全面白紙撤回の申し出を行ったと述べました。

近藤洋介米沢市長「エネルギー事業は特に地域との結びつきが強い事業。風力も地域の風をエネルギーに変える地域の資産をエネルギーに変えていくわけなので地域との関わりを大事にする事業でなければいけない」

JR東日本エネルギー開発は、白紙撤回の申し出に対し、今後、検討を進めるとした上で、「本事業に対する不安が広がっている現状を重く受け止め引き続きご理解いただけるように取り組んでいく」とコメントしています。