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サクランボの立木審査会 「双子果」多いものの品質は良好 来年に向けた対策も呼びかけ

2024年6月6日 16:37
サクランボの立木審査会 「双子果」多いものの品質は良好 来年に向けた対策も呼びかけ

露地物サクランボの「佐藤錦」がまもなく本格的な収穫期を迎えるのを前に、山形県東根市で6日、実のなり方や品質を競う審査会が開かれました。

この審査会は、東根市内の若手生産者がお互いの生産技術の向上を目指し、毎年開いているものです。
審査員を務める県やJAの関係者などあわせておよそ40人が市内から選ばれた11の園地を回りました。
このうち武田海さんの園地では審査員が「佐藤錦」の実の着色や大きさなどをチェックしました。ことしは去年の猛暑で花芽の生育が異常に進み、めしべが2本になって実が2つくっついた「双子果」が多くなっています。「双子果」は生食用としては売り物にならず出荷ができません。武田さんの園地ではことし、「佐藤錦」「紅秀峰」ともに「双子果」が例年に比べかなり多く、全体の1割以上に見られたということです。
一方で品質は良好だということです。

東根市果樹研究連合会 岡崎広良会長「着色も良く品質的には最高にいい時期。贈るとか自分のためにご褒美として旬のものを味わっていただきたい」

「佐藤錦」の収穫がまもなく本格化する一方、来年発芽するサクランボの花芽は収穫を終えた後の7月から8月に作られます。東北農林専門職大学の石黒亮准教授はこの時期に猛暑に見舞われると翌年「双子果」が発生する可能性が高くなると指摘しています。対策として園地に水を撒いたり、ハウスの屋根をシートで覆ったりして、気温の上昇を防ぐことが重要と話しています。