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去年の猛暑に加え雪が少なく乾燥も要因の一つ 山形県内でサクランボの「双子果」目立つ

2024年5月28日 17:04
去年の猛暑に加え雪が少なく乾燥も要因の一つ 山形県内でサクランボの「双子果」目立つ

商品価値が低く実が2つくっついたサクランボ「双子果」の発生が山形県内で目立っています。去年夏の猛暑が影響しているとみられ、JAの担当者は「予想以上に収量が減少している」との認識を示しました。

県とJAなどが5月17日に行った作柄調査によりますと、露地物サクランボの予想収穫量は平年のおよそ9割、1200トン少ない1万2100トンの見込みです。収量減少の要因は「双子果」の増加。去年の夏の猛暑で、花芽の生育が異常に進みめしべが2本になってしまった花が多くなったと考えられています。

JA全農山形松浦季之・副本部長「予想以上に良くなかった夏の猛暑から双子果が多いという話は前々から出ていた急に慌てるような状況ではない」

JAは今後、「双子果」の発生を防ぐ対策も必要と考えています。

JA全農山形松浦季之・副本部長「畑の乾燥というのが大きな理由なのではないか。秋・冬特に雪が少なかったということもあって土地が非常に乾燥していたというのが双子果ができる理由の1つと聞いているのでそこに対しての対策は考えられる」

JAによりますと明確な因果関係は不明ですが高温や乾燥によって木にストレスがかかると双子果が出来やすくなるということです。
規格外品として扱われる「双子果」は通常、果実としては出荷できず、ジュースなどに加工されます。JAの担当者は「2つ実がバランス良くきれいにくっついているものだけではない。それらを選別するのは生産者の作業効率を落とし、品質にも影響が出る」と語り、双子果の出荷は難しいとの認識を示しました。