サクランボの発芽時期 去年よりもさらに7日早まる予想 山形県内凍霜害に注意
山形県内では暖冬の影響で、サクランボなどの果樹の生育が早まり、春先の霜や凍結による被害発生の恐れが懸念されています。こうした中、関係機関による対策会議が去年に比べ大幅に前倒しし5日、開かれました。
去年よりも10日以上早く山形市で開かれた会議には、県やJAの担当者などおよそ30人が出席しました。
県内では去年、3月下旬から4月にかけて芽が最も弱い発芽の時期に霜が降りたことで、各地で霜被害が発生しました。この冬は、1月と2月の月平均気温が観測史上1位になるなど高温で推移しています。
県の担当者によりますと、ことしのサクランボの発芽時期は、最短で10日ほど早まった去年よりもさらに7日ほど早まっているということです。3月に入ってから気温が低い日が続いているため、生育は現在、停滞しているというものの注意が必要だということです。
県農業技術環境課松田成美 果樹技術環境課「やまがた紅王が他の品種よりも生育が進んでいることや3月中旬以降は気温が高くなるだろうという予想があるので生育が止まっていたとしても急激に雌しべが伸びる可能性があるので注意が必要。」
県は生産者に対し、早めに剪定作業を終え、霜を解かすためのヒーターの設置など対策の準備を進めてほしいと呼びかけています。また、県の農業情報サイトで運用している「低温アラート」の配信を3月15日から開始します。これは、県内の園地およそ50か所に設置された気象観測装置と連携し、低温になると通知のメールが配信されるものです。県では、こうした情報を活用して対策に役立ててほしいとしています。