暖冬の影響で山形県内のサクランボなど果樹の生育早まる 霜被害を防ぐため早めの対策を
暖冬の影響で、山形県内ではサクランボなどの果樹の生育が早まり、春先の霜や凍結による被害が発生することが懸念されています。南陽市のサクランボ園地では、例年に比べて生育が進んでいることを受け、霜などの対策を早める考えです。
南陽市の高橋善一さんのサクランボ園地では1日、今シーズンの収穫に向けた枝の剪定作業が行われていました。
「太陽をいかに当てるかが大切。枝と枝を空けて光を当てると芽も充実するし実の色付きもよくなる」
高橋さんの園地では、2月中旬に気温が20度近くまで上がるなど気温が高い状況が続きました。「佐藤錦」の生育は例年並みとなっていますが、高温の影響で「やまがた紅王」と「紅秀峰」はつぼみの中の生育が例年より数日から1週間ほど進んでいるといいます。
サクランボ農家高橋善一さん「見た感じはまだ芽のふくらみはないが、芽の中は成長していて紅秀峰は平年よりやや進んでいるという状況」
県内では去年、芽が最も弱い発芽の時期に霜が降りたことで、各地で霜被害が発生しました。高橋さんの市内7か所の園地でもおよそ半数のサクランボが霜の被害を受けました。
去年は3月末にすでに霜が降りていたことから、ことしは例年より早く霜や凍結被害を防ぐ園地用ヒーターを稼働させるなどの対策を行っていきたいと話します。
サクランボ農家・高橋善一さん「これからは霜が一番心配なのでいつでも対応できるよう準備は早めにやっていく。サクランボといえば山形県なのでそれを維持していくことが生産者の使命だと思う」
暖冬を受け、県はサクランボ生産者らに対しヒーターなどの対策を早めに準備することを呼びかけています。