収量が過去最低水準見込みの山形県産サクンラボ 高温対策の強化と晩生品種への転換目指す
高温などの影響で収量が過去最低水準に落ち込む恐れもある今シーズンの山形県産サクランボ。県は21日、来シーズンに向けた対策マニュアルの作成など、生産者への支援策を明らかにしました。
これは21日の県議会の農林水産常任委員会で県が示したものです。
県産サクランボは今シーズン、去年夏の猛暑の影響で実が2つくっついた「双子果」が多く発生しました。さらに収穫時期に暑さが続いた影響で、実が熟して柔らかくなる高温障害も発生しました。
被害を受けて県は対策マニュアルの作成や、新たな技術の開発などに取り組む方針を示しました。また1つの品種が高温で被害を受けた際、生産者が収穫時期の異なる別の品種を出荷して収益を確保するための支援も行います。具体的には県産サクランボの7割を占める「佐藤錦」から晩生品種の「やまがた紅王」や「紅秀峰」への転換を支援し高温になった際の被害の分散を図ります。
県農林水産部・星里香子部長「温暖化の影響が急速に進むなかで今後も生産者に安心して生産を続けてもらうには高温に対応できる強靭な産地づくりを進めていかなくてはいけない」
県では2026年度までに全体の半分の園地で、何らかの高温対策を実施し、2029年度までに「佐藤錦」の1割について晩生品種への転換を目指しています。