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山形県立高校の入試 2回の受験機会を 検討委が県教委に報告書提出 2026年度入学者から

2023年12月15日 17:10
山形県立高校の入試 2回の受験機会を 検討委が県教委に報告書提出 2026年度入学者から

山形県立高校の入学試験の在り方を検討してきた委員会が15日、改善案をまとめた報告書を県教育委員会に提出しました。報告書を受け県は、2026年度の入学者の試験からすべての県立学校・学科で2回の受験機会を設ける方針です。

検討委員会の阿部宏慈委員長が高橋広樹県教育長に高校入試の改善案をまとめた報告書を提出しました。報告書では、これまで、専門学科などでは推薦入試と一般入試を実施しているのに対し、普通科では一般入試のみで、受験機会の差をなくす改善が必要としました。その上で、改善案としてすべての県立高校・学科で2回の受験機会を設けることを求めました。
試験の名称は新たに導入される試験を前期特色選抜、これまで同様の学力検査を後期一般選抜としています。前期特色選抜では、それぞれの学校で面接や作文などの受験科目を決定します。募集定員は音楽科と体育科を除き、それぞれの学科で5%から50%以内で、実施時期は1月中旬か2月上旬のどちらかの日程から、それぞれ学校ごとに決定します。
後期一般選抜はこれまで通り、学力検査として3月7日に実施されます。
新たな入試制度は、2026年度の入学者の試験からの導入が望ましいとしています。一方、いわゆる定員割れの普通科では、2025年度入学者の試験から先行して実施することを求めました。
また、2025年度入学者の試験では直近2年で定員に対する合格者数が9割に満たない学科では県外からの志願者の受け入れを可能にするとも求めています。

高橋広樹県教育長「1回が2回になることでチャンスが増える。子どもたちにとっては学びに対する積極的な思いを、受験制度の改善によって更に高めてもらえればありがたい」

県教育委員会はこの報告書を踏まえ、来年2月上旬に県立高校入試の改善方針を決定し、実施に向けて取り組んでいく予定です。