蔵王温泉の恵みに感謝 風呂の栓を抜いて浴槽を掃除 伝統行事「洞開」・山形
山形市の蔵王温泉で11日朝、温泉の恵みに感謝する新年の伝統行事「洞開」が行われました。
「洞開」は江戸中期から300年以上続く蔵王温泉の伝統行事で、「洞」と呼ばれる風呂の栓を抜いて浴槽を掃除し、温泉の恵みに感謝するものです。
11日朝は蔵王温泉旅館組合の組合員約30人が午前7時から蔵王温泉にある3つの共同浴場を一斉に清掃しました。そして、清掃後は神事で商売繁盛を祈りました。蔵王温泉旅館組合によりますと、ことしの年末年始の蔵王温泉の利用は、日本人観光客の宿泊が回復傾向で、さらに、台湾や香港からのインバウンド客も増えたため全体としてはコロナ禍前の水準に戻っているということです。
蔵王温泉旅館組合斉藤長右衛門 組合長「共同浴場に入ってくださるお客が気持ちよく入れるように掃除した。コロナもだいぶ落ち着いてインバウンドの客が特に目立つようになってきた。湯神様の力を借りてより多くのお客を蔵王温泉にお迎えしたい」
組合によりますと、今シーズンは雪不足による宿泊客の減少はほとんど見られないものの、今後の積雪に期待したいとしています。