「デジタル機器を使った教育を」GIGAスクール構想について有識者が講演 山形・新庄市
最上県勢懇話会の例会が20日、新庄市で開かれ、信州大学理事の安彦広斉さんが「GIGAスクール構想の背景とこれから」と題し講演しました。
文科省の「GIGAスクール構想」では、小・中学校の児童、生徒に1人1台のタブレットを配備するといったデジタル機器を使った教育を実施しています。
講演の中で安彦さんは「これまでの教育は教師が主体となり児童、生徒に記憶させテストでそれを評価する教育がメインだったが、これからは子どもたちが主体となってプレゼンテーションをしたりデータを分析したりする教育を目指している」と述べました。
その上で、日本の教育の課題として、「パソコンなどのデジタル機器を教育のために使う機会がほかのOECD加盟国と比べて少ない」と指摘し、「このことが、インターネット上にある情報から必要なものを見つけて読み取る『デジタル読解力』で他国に差を付けられている要因」と語りました。
信州大学 理事 安彦広斉さん「日本の能力がある子どもたちでもICTを使いこなせないと、いろいろなものを解決することにつながる読解力が(他国と)差を付けられてしまう。本来(能力が)高いのに結果が出せない残念な状況。なんでなんだろう。いくつか要素はあるが授業で使われていないよねと」
また「デジタル機器を使った教育を行うことで、プログラミングで社会課題を解決するといった企業などで求められる人材を育てることができる」と述べました。