隈研吾氏設計の新庁舎の隣…築50年以上の旧役場庁舎を解体できず 建設費膨らみ 山梨・西桂町
世界的な建築家・隈研吾さんが設計し、今年5月に完成した西桂町役場の新庁舎。物価高騰で想定よりも建設費用が膨らんだことで、築50年以上と老朽化が進む旧庁舎の取り壊しができない事態となっています。
今年5月に供用が開始された新しい西桂町役場は国立競技場を設計した世界的な建築家・隈研吾さんが設計しました。木材をふんだんに使い、現代的なデザインが象徴的な建物です。一方、その隣には築50年以上が経過した旧庁舎が変わらずに建ったままとなっています。
堀内達也町長などによりますと、物価高騰の影響で新庁舎の建設費用が6億円以上増えたため、老朽化が進む旧庁舎の解体費をすぐに捻出することが難しくなったということです。
新・旧の庁舎が並び立つ光景に町民は…
西桂町民
「予算の中でやらなければいけないのに予算がないというのはおかしい。危険だからつぶすと言ったものをつぶさないのは不思議。こんなことがあってはいけない」
こうした事態に、25日に就任したばかりの堀内町長は…
西桂町堀内達也 町長
「通学時間に地震でも起きて倒壊したりすると非常に困るので、基本的に取り壊しをするのであれば早急にしなければならない。安い費用でできるのであれば残す必要性もあるのか。いずれにしても議会と相談しながら早急に対応したい」
町では旧庁舎への対策について、新年度の予算編成の中で方向性を示したいとしています。