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移住・定住促進へ 笛吹市が「仮想空間」を活用 市内の“リアル”体感を 山梨県

2024年5月1日 19:17
移住・定住促進へ 笛吹市が「仮想空間」を活用  市内の“リアル”体感を  山梨県

人口減少に歯止めをかけようと、笛吹市は1日、移住・定住の促進へメタバースとVRを活用した取り組みをスタートしました。

山梨県の人口は去年2月、43年ぶりに80万人を割り込みました。

県内11市町村が「消滅可能性自治体」と指摘されるなど、人口減少は深刻な課題です。

笛吹市移住コンダクター 門内奏大さん
「今回移住希望者向けに新設したのは相談室ではなく、こちらのメタバース空間です」

笛吹市が1日から開設したのは、地方移住を検討している人向けの「メタバース空間」です。

ネット上の仮想空間を自分のキャラクターが自由に移動することができ、市の特徴を体感できます。

地方移住に興味がある人に笛吹市を知るきっかけにしてもらおうと、市が去年から準備を進め、市内を「温泉街」「果樹園」「里山」の3つのエリアに分けてメタバース上にまとめました。

笛吹市移住コンダクター 門内奏大さん
「それぞれのライフスタイルにあったエリアを選んでもらうことがとても大切になるので、少しでも移住相談のハードルを下げて幅広い世代の人に活用してもらいたい」

また、公園や市役所などは360度実写で再現され、移住相談オンライン窓口の予約も仮想空間を通じてできるようになっています。

この事業を中心となって進めてきた笛吹市移住コンダクターの門内さんも、神奈川県から笛吹市に移住してきた一人。

移住経験者だからこそ仮想空間の体験を経ることで、移住後の生活が想像と違うというミスマッチを防ぎ「定住」につなげたいといいます。

笛吹市移住コンダクター 門内奏大さん
「移り住んでもらった後の生活が想像できるコンテンツとなると、自分で体感・実感できることが大切になる。これまでとは違った角度で笛吹市を知れるというところを意識してつくった」

市は今後、市職員と移住希望者がアバター同士で相談できる態勢づくりを進めたい考えです。

    山梨放送