「山が真っ赤だった…」甲府空襲の記憶語り継ぐ 小学校で出前授業 紙芝居や体験談で 山梨県
甲府空襲の記憶を語り継ぐ出前授業が25日、最も大きな被害に見舞われた甲府市湯田地区の小学校で行われました。
甲府空襲を題材にした紙芝居や体験談に、子どもたちは戦争の恐ろしさを実感していました。
紙芝居
「起きろ!退避、退避!敵機だ、逃げろ!水に潜れ、早く水に潜れ! 」
出前授業が行われたのは湯田小の1年生のクラスです。
授業では甲府に疎開した児童2人が空襲に遭う実話を基にした紙芝居「もうひとつのたなばた」が披露されました。
紙芝居
「川が燃えながら流れています。やっと向こう岸に着いて振り向いた時、初めて甲府の街が大きな火柱になって燃え上がっているのが見えました」
また、甲府市北口で空襲に遭った藤原竹子さんは当時を振り返り、空襲から逃げた際の体験談を語りました。
甲府空襲を体験した藤原竹子さん
「あっと思って目を開けたら東の方、愛宕山という山が 、そのお山のところが真っ赤だった。小さかったけどそれは今でも覚えている」
当時6歳だったという藤原さん。
「記憶のある語り部は私の世代が最後。戦争がいかにひどいものか、多くの子どもたちに伝えたい」と話していました。
子どもたちは
「(戦争が)こんなにつらいと思わなかったし、昔の人は大変だったろうなと思った」
藤原さんによる体験談や紙芝居は7月3日から県立図書館で開かれる「甲府空襲戦争と平和・環境展」でも披露されるということです。