フードバンクが“無料塾”開校 母親の就労も後押し 親子一体支援で「貧困脱却を」 山梨県
生活困窮世帯へ食料支援などを行うNPO法人「フードバンク山梨」が新たに学習教室と就労支援に乗り出しました。
親と子どもの学習を一体的に支援することで、生活困窮世帯が貧困から脱却するのを後押しする狙いがあるといいます。
認定NPO法人フードバンク山梨やIT教材開発企業などが12日、開校したのは「フードバンク未来アカデミー」です。
食料支援を受ける家庭の小中学生を対象にプログラミングと英語の教室を月に1回開くほか、電車の乗り方教室など郊外学習を実施します。
また、ひとり親世帯の母親を対象に無料パソコン教室などを開き、キャリアアップや就労を後押しします。
フードバンク山梨の米山けい子理事長は「生活困窮世帯の子どもはゆとりの少なさなどから学習意欲が低下する傾向がある」と指摘。
また去年、食料支援を受けた子どものいる5154世帯のうち約9割が母子家庭だったとして、子どもと母親の一体的な支援を目指すとしています。
フードバンク山梨 米山けい子理事長
「貧困の連鎖を断ち切るために、子どもも含め親御さんも学習できる場としていきたい。地域の未来を担う子どもとその家族に希望となる支援を届けたい」
学習教室は来年度以降、順次高校生も受け入れる方針で、インターンシップの開催などを通じて子どもの就職も後押ししたい考えです。