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あす高校サッカー選手権決勝 「縦じま対決」制するのは 山梨県

2023年11月10日 18:50
あす高校サッカー選手権決勝 「縦じま対決」制するのは 山梨県
私学の雄が激突
全国高校サッカー選手権山梨県大会は11日、甲府市の「JIT リサイクルインク スタジアム」で決勝が行われます。日本航空(第4シード)と帝京第三(第2シード)といった、山梨の高校サッカーを長らくけん引してきた私学の雄が激突。縦じまのユニホームに袖を通す両校が、誇りと意地をぶつけ合います。

日本航空 高さ生かし堅守速攻とセットプレーに強み

5年ぶり3回目の全国切符を狙う日本航空は、準々決勝で前回大会3位の駿台甲府に2対1で競り勝ち、準決勝では全国優勝経験を持つ山梨学院に1対0で勝利。1点差の接戦を制する勝負強さを見せ、選手権県大会では3年ぶり、今季の主要大会としては初の決勝進出を果たしました。

その特徴は「堅守速攻」。DF羽田凌太朗主将(3年)は「守って守って…。足の速い選手が前線に多いので、しっかりカウンターで仕留める。コーナーキックやセットプレーでも点を取るのが自分たちの強み」とプレースタイルを説明します。センターバックに入る羽田主将ら、身長が高く、球際に強いディフェンダーがそろい、しぶとくボールを奪ってからスピーディーな攻撃で相手の隙を突きます。

セットプレーでキーマンとなるのは、キッカーを務めるDF畔栁瑛太選手(3年)。準々決勝ではフリーキックとコーナーキックでアシストするなど、正確なキックを誇ります。さらに準決勝ではロングスローからゴールも挙げ、決定力も見せました。

畔栁選手は「キックには自信がある。(チームメートは)身長が高いので、ニア(近い方)とファー(遠い方)で分けて、合わせるようにしている」とし、「仲間の思いも背負い、みんなで全国に行きたい」と闘志を燃やします。

帝京第三 攻守に安定感 質の高い攻撃陣が躍動

8年ぶり11回目の優勝で復権を目指す帝京第三は、準々決勝で4年前の優勝校・日大明誠と2対1の接戦を演じましたが、準決勝は東海大甲府に3対0で勝利。前回大会以降、全ての県大会で決勝に進み、県ユースリーグ1部でも首位。攻守に安定した強さを見せます。

MF辻友翔主将(3年)は決勝について「勝つのはもちろんだが、自分たちのペースで試合を運び、できれば複数得点で勝ちたい」と抱負。辻主将は前線や中盤ならどのポジションでも戦術の意図をくみ、高い能力を発揮できる選手です。チーム全体としても、ゲームを支配できる総合力を持っています。

攻撃面で質の高いプレーを見せるのが、背番号10を背負うFW櫻井元舟選手(3年)。動き出し、ドリブル、パス、シュートといずれも質の高いプレーを繰り出し、チーム最多の3得点を挙げています。

櫻井選手は日本航空について「上のボールには自信を持っていると思うので、上ではなく下でつないで相手を崩したい」と狙いを説明。「チーム一丸となって戦い、欲を出せば自分が点に絡めればと思う」とゴールへの意欲を見せます。

帝京第三の辻主将は「自分たちはこの1年間、全国大会に出るためだけにやってきた。全国の舞台、景色を見たいので全員で頑張りたい」、日本航空の羽田主将も「絶対に勝つ。山梨学院の分も、倒してきたチームの分もしっかり勝てるように頑張りたい」と互いに決意を語ります。

激戦必至の決勝は11日正午、甲府市の「JIT リサイクルインク スタジアム」でキックオフを迎えます。

山梨放送