【独自解説】思っている以上に高機能!?北朝鮮国内で急速に普及する『スマホ』 専門家が独自入手した“実物”で判明した驚きの実力とは?さらに、知られざる“運用ルール”も…「インターネットには繋がらない」

今、スマホが急速に普及する北朝鮮。なぜ、食料危機が深刻だといわれる北朝鮮で、スマホが急速に広がっているのか?日本では考えられない独自の運用ルールとは?実際に触ってわかった北朝鮮製スマホの機能を、『朝日新聞』元ソウル支局長・牧野愛博氏が解説します。
■健康管理アプリで視力検査も可能⁉専門家が独自入手した“北朝鮮製スマホ”、その驚きの実力とは?
『朝日新聞』元ソウル支局長・牧野愛博氏が独自入手したのは2015年・北朝鮮製のスマートフォンで、機種は『アリラン151』、容量は32GBで約9万5000円。ちなみに、北朝鮮の平均年収は約14万円(当時)だということです。
Q.厚みは、どうですか?
(『朝日新聞』元ソウル支局長・牧野愛博氏)
「薄いです。我々が持っているものと、そんなに変わらないです」
Q.もうアプリが入っているんですか?
(牧野氏)
「38種類ぐらい入っています。労働新聞が読めるアプリや、辞書やカメラもあります」
Q.労働新聞のアプリは、日本では開けないんですか?
(牧野氏)
「日本でも開けます」
Q.ゲームはありますか?
(牧野氏)
「ゲームもあります。私もルールはよくわかりませんけど、楽しめます」
Q.健康管理のアプリもあるんですか?
(牧野氏)
「あります。『健康は大事です』という金正日(キム・ジョンイル)さんの言葉から始まって、視力検査もあります。『これを5mの距離で読めるんだったら視力は0.2』ということのようです」
Q.映画・ドラマのアプリも入っているんですか?
(牧野氏)
「あります。これは多分、朝鮮戦争の頃の話を、北朝鮮を主人公にして、ドキュメンタリータッチにした映画だと思います」
Q.外国のものは、ないんですか?
(牧野氏)
「ロシアやインド、中国はあります。一時、中国との関係が悪くなったので、中国のドラマは一回禁止されました。ところが、米朝首脳会談をやっている頃に中国が接近してきて、また関係が直ったので、中国のドラマは今、一通り流れています」