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台風10号 勢力を強めて来週に関西直撃する恐れ 日本列島を縦断する可能性も 速度遅く影響長引く

2024年8月23日 18:18
台風10号 勢力を強めて来週に関西直撃する恐れ 日本列島を縦断する可能性も 速度遅く影響長引く

 (解説:蓬莱大介気象予報士)
 台風10号が勢力を強め、来週、日本列島を縦断する恐れが出てきました。最新の情報です。

■台風10号の進路予報(23日午後3時現在)

 火曜日(27日)の午後3時の予報円では、近畿の南の海上です。水曜日(28日)の午後3時予報円では、日本列島を縦断する可能性があります。接近するタイミングと台風の中心がどこを進むのかは、まだ数百キロのブレ幅があります。

■海水温が高いため勢力は強まり接近

 ただ、暖かい海水温のところを通るので、勢力が強まるのが特徴です。明日から強い勢力になって、非常に強い勢力まで月曜日(26日)には発達します。気圧は955ヘクトパスカル、最大瞬間風速が60メートル、時速15キロとゆっくり進みますので、影響が長引く怖い台風です。

 この台風の中心の近く、または中心から少し右側を通った場合、特に影響が大きく出る恐れがあります。近畿地方も、この進路を取れば、直撃の可能性もゼロではありません。コンピューターの世界各国の予想を見てますと、米軍やヨーロッパでは、近畿地方直撃の予想になってきています。ブレ幅は若干ありますが、最悪を想定してください。

 過去の近畿を直撃した台風の事例を見てみます。2018年の台風は、中心が大阪湾の近くを通り、大阪湾から大阪平野に強い風が吹き込みました。最大瞬間風速40メートル以上だと、このように街中でトラックが横転したり、工事現場の足場が崩れたり、看板が飛ばされたり、樹木が折れたりする恐れがあります。早めの週末に、最悪を想定して備えるようにしてください。

■週末のうちに念のための備え

 週末のうちに念のための台風の備えということで、土のうの準備や排水口の掃除、物の固定、ベランダの飛ばされやすい物を片付ける、窓の補強、交通情報の確認や、予定の調整をお願いします。計画運休が発表される可能性もありますので。食料や懐中電灯などの準備も、この週末のうちに最悪を想定してお願いします。