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【衆院選】自民・公明で過半数届かず 「裏金候補」に明暗、問われる“政治とカネ” 日本の未来は?

2024年10月28日 17:06
【衆院選】自民・公明で過半数届かず 「裏金候補」に明暗、問われる“政治とカネ” 日本の未来は?

 今回の衆院選で自民・公明与党は15年ぶりに過半数を割り込み、いわゆる“裏金候補”の当落も明暗が分かれました。責任は誰がとるのか。今後、どの党と連携するのか。焦点は次の段階に移っています。

 「自民・公明で過半数」と設定した最低限の目標に届かなかった石破首相は28日…。

 石破首相
 「やはり政治資金収支報告書への不記載という問題、それに象徴される“政治とカネ”ということについて、国民の皆さんの『疑念』、『不信』、『怒り』、これが払拭されていないということが最大のものであった」

 歴史的大敗を受け責任を誰がとるのか。政権維持を視野に、今後どの党と連携するのか。すでに焦点は次のフェーズに移っています。

 この日開かれた自民党の臨時役員会。惨敗といえる結果を受け、今後の党運営などについて話し合われたとみられます。石破首相と森山幹事長は続投の意向。「敗北した責任をとりたい」と話していた小泉選対委員長は…

 小泉 選対委員長
「石破総裁と会い、『選対委員長として、この結果を受けて職を辞します』と辞表を提出して受理していただきました。選挙の結果責任は選挙対策委員長がすべて引き受ける。それは当然のこと…」

 ただ、党内からは…
 自民党内
「小泉さんだけでは済まない」
 閣僚経験者
「首相も幹事長も辞めないじゃ済まない」

 大幅に議席を伸ばした立憲民主党。他の野党との連携を模索しています。

 記者
「まずは順番としては、国民民主党と?」
 立憲・野田代表
「基本的にはそういうことになるだろうと思います」

 公示前の4倍と躍進した国民民主党は、「自民党と連立する考えはない」と強調しました。自公の連立政権入りを否定している「日本維新の会」は、大阪に19ある小選挙区のすべてで勝利し、初の「完全制覇」に。ただ、公示前から議席を減らし党勢拡大に課題を残しています。

 日本維新の会・吉村 共同代表
「選挙結果を見れば、大阪以外は完敗の状態だと…」

 裏金問題の対応を軽視し、国民の厳しい批判に向き合わなかった自民党。その代償をめぐり明暗が分かれています。

 兵庫9区・無所属 西村康稔氏(当選)
 「ありがとうございました…」

 有権者の審判から一夜明け、いわゆる“裏金議員”のこの人は地元・明石の街頭に立っていました。

 西村康稔氏は自民党派閥の政治資金問題で非公認となり、今回、無所属で立候補。8回目の当選を決めました。

 兵庫9区・無所属 西村康稔氏(当選)
「“もう間違いを起こさないようにな”という言葉、しっかり受け止めて、これからある意味で ゼロからのスタートですので、気を引き締めてやらなければいかんなと…」

 27日、石破首相が「検討する」と言及した、非公認議員が当選した場合の「追加公認」については…

  兵庫9区・無所属 西村康稔氏(当選)
「まだ何も話は聞いておりませんので、お答えはしにくいんですけれど、私自身、今も自民党の一員であることは変わりがありませんので、『党員資格停止』という処分の解除、できるだけ早くしてくれればありがたいなと…」

 同じく、裏金問題を引き金に “仁義なき戦い”が勃発した和歌山では…。

 「バンザーイ!」

 問題を受け離党し、無所属で「くら替え出馬」した世耕氏が、二階氏の三男に勝利しました。

 和歌山2区・無所属 世耕弘成氏(当選)
「私個人の選挙結果については極めて満足いく結果だったと思っています」

 ただ、その一方で…

 和歌山2区・無所属 世耕弘成氏(当選)
「『政治とカネ』の問題に関しては、私自身が先頭に立って改革を進めなければいけないという思いを強くしています」

 今回の選挙結果について、有権者は…

「クリーンな政治というものを期待していきたいなと思います」
「裏金議員がどうのこうのじゃなくて、もっと自分の政策を『私はこうなんだ』と、『議員になったら今一度こうしたいんだ』と、『利益はこうですよ』という政策を、もっともっと聞きたかったなと」

 果たして日本の未来はどうなるのか。議員1人1人の手腕が問われています。