【解説・衆院選】政権交代までいくのか? 与党で過半数維持はギリギリの情勢
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鈴江奈々キャスター
「いよいよ衆院選が2日後へと迫ってきましたが、伊佐治局長に聞きたいことはずばり、政権選択選挙ですので『政権交代までいくの?』というポイントになります」
伊佐治健報道局長
「政権交代とは簡単に言えば与野党が逆転することです。仮に自民公明の与党が過半数を割ったらどうなるかですが、今回は野党第一党の立憲民主党が一気に多数をとって政権を奪う情勢ではありません。ただ、政権交代の可能性が話題になるような選挙は久しぶりです。投票にあたっては、過去にどんなことがあったのか、その歴史を知っておくことも意味があると思います」
鈴江キャスター
「戦後、自民党が誕生してから約69年となります。そのうち自民党が政権を失ったのはわずか2回で、いかに自民党が日本の政治の真ん中にあり続けたかというのが、歴史を振り返っても分かります」
伊佐治局長
「総選挙の結果で政権が入れ替わった本格的な政権交代は15年前の民主党への政権交代ですが、注目したいのは約30年前、1993年の政権交代です。総選挙の前に今の日本政治の現状と似た時期がありました。政界の最高実力者といわれた自民党の金丸元副総裁が10億円を超える脱税の罪に問われるなど、政治と金をめぐる事件が相次いで国民の政治不信が極限まで高まりました」
鈴江キャスター
「そこで総選挙が行われ、自民党は当時の定数511の過半数を割り込むという結果になったわけです」
伊佐治局長
「それでも一番議席が多かったのは、223議席の自民党だったんです。ただ、このとき自民党・共産党以外の7党1会派が連立を組みまして多数を構成し、非自民連立政権による政権交代を果たしました」