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高木美帆の転機「同じ人間ができるんだから…」代表ヘッドコーチの言葉

2022年2月18日 20:29
高木美帆の転機「同じ人間ができるんだから…」代表ヘッドコーチの言葉
ヨハンHCと抱き合う高木美帆選手
スピードスケート女子で合計4つのメダルを獲得した高木美帆選手が18日、メダリスト会見を行い、大会期間中の苦悩について明かしました。

今大会、5種目に出場した高木選手。大会前半に行われた3000mでは6位、本命視された1500mでは金メダルを逃しました。

当時について高木選手は「大会序盤の方で迷ってしまった時間というのはしんどい時間になった。3000m、1500mのときは周りの人からも『あそこまで迷ってる美帆をみたことはなかった』と言われた。終わってみて、(当時は)自分を信じきれなかったと思うところがあった」と振り返ります。

そんな高木選手を支えたのがデヴィット・ヨハンヘッドコーチでした。ヨハンコーチは大会直前に新型コロナウイルスの陽性判定をうけ、チームからの離脱を余儀なくされました。

高木選手にとっては2015年からともに歩んできた恩師。会見では外国人選手との競争に苦しんでいたときを振り返り「『同じ人間ができていることなんだから自分もできるとどうして思わないんだ?』と、(ヨハンコーチ)から声をかけられた。その一言が後々自分の中で大きな言葉になっていって、自分もできるんだと強く思えるようになった」と存在の大きさを語りました。

ヨハンコーチがチームに合流したのは500mを直前に控えた13日。頼もしい存在の復帰を経て、高木選手は調子を取り戻していきます。“迷い”を打ち消して臨んだ500mと女子団体追い抜きで銀メダル。1000mでは自ら「こん身のレース」と語る完璧な滑りで見事金メダルを獲得しました。

500mから3000mまで幅広い距離で安定した滑りを見せた今大会の高木選手。今後の“オールラウンダー”としての挑戦については「3000mでは上位との差があるな、と感じたのでオールラウンダーになれたかというと、まだなんじゃないかと思っている」と成長の余地があることを明言。

「これからのことは私の中で『決めること』というよりは『湧き上がってくる』もの」としつつ、今年3月に行われる世界スピードスケート選手権大会に向けて「挑戦していきたい」と決意を述べました。