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サッカーパリ五輪世代が躍動 日本4発快勝

2021年10月26日 19:47
サッカーパリ五輪世代が躍動 日本4発快勝

◇AFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選 グループK U―22日本 4-0 U-22カンボジア(26日、福島)

福島県のJヴィレッジで行われたAFC U23アジアカップの予選。パリ五輪世代が中心のU―22日本代表は、U―22カンボジアとの初戦で高校3年生松木玖生選手らがゴールをあげ、4-0と快勝しました。

U-22日本代表メンバーは、パリ五輪のサッカー出場資格となる2001年以降生まれの選手19名を中心に、パリ五輪世代より上となる99年・00年生まれの4選手を加えた23名。チームとしては、2019年以来のAFC U-19選手権予選以降大会や遠征が中止となり、この大会が2年ぶりとなる国際大会です。

日本サッカー協会・田嶋幸三会長や日本代表・森保一監督も視察に訪れた一戦は直前まで雨が降り、風も強いコンディションで迎えたキックオフ。冨樫監督が「代表のユニホームを着て、国歌を聞き、ピッチに立った瞬間は硬さが見られた」と語ったU-22日本代表ですが、前半10分に先制点を奪います。

加藤聖選手のコーナーキックからゴールキーパーが触れ、こぼれたところを松木玖生選手が頭で合わせ、このチームとしての初得点。5日前に追加招集されたばかりの松木玖生選手が早速結果を出します。

その後も追加点を狙い再三シュートを放つ日本でしたが、カンボジアの粘り強い守備を前にゴールを奪えません。一方、守備ではカンボジアに攻め込まれる場面も見られましたが、角田涼太朗選手、チェイスアンリ選手らが堅実なディフェンス対応でシュートを打たせません。

すると前半終了間際の45分。この日キャプテンに指名された松井蓮之選手のロングボールから甲田英將選手がドリブル。最後は左足を振り抜き追加点。日本は松木選手と甲田選手2人の高校生のゴールで前半をリードして終えます。

雨が再び降り始めた後半。佐藤恵允選手がボールを奪うとパスを受けた細谷真大選手が冷静にゴールを決め3点目。さらに、選手交代やフォーメーション変更も行う中、後半28分には途中出場でこちらも高校3年生の中村仁郎選手が狙いすましたミドルシュートを決め4点目。

守備では相手にほとんど攻撃の形を作らせず無失点。U-22日本代表が4-0でパリ五輪への第一歩ともいえる試合を勝利で飾りました。この結果日本はグループ首位となり、28日の香港戦引き分け以上で本戦出場が決まります。

【日本のスタメン】
GK12佐々木雅士(柏レイソル)
DF 2山原怜音(筑波大)※
DF 4角田涼太朗(横浜F・マリノス)※
DF15加藤聖(V・ファーレン長崎)
DF22チェイスアンリ(尚志高)
MF 6松井蓮之(法政大)※
MF11佐藤恵允(明治大)
MF13田中聡(湘南ベルマーレ)
MF17松木玖生(青森山田高)
MF21甲田英將(名古屋グランパスUー18)
FW 9細谷真大(柏レイソル)
※99年~00年生まれでパリ五輪世代ではない選手

【試合後選手インタビュー全文】
■先制点の松木玖生選手(青森山田高)

――ゴールを振り返っていただけますか。

分析の中でファーサイドに流れてくることが分かっていたので、そこにうまく入り込めたと思います。

――試合中も中盤でかなり良い関係性が作れていたと思うのですが、どういった意図でこの試合に臨んでいたのですか?

ライン間のところでスペースが空くということで、自分と聡くん(田中聡選手)がいいポジショニングをとって前に向けたらいい攻撃ができると思ったので、そこは4-3-3の中ですごく良い関係性を持ってプレーできたと思います。

――追加招集ということで難しい部分も多かったと思うのですが、次の試合に向けて非常に大きなアピールになったのではないでしょうか。

次も勝たないとウズベキスタンの大会(AFC U23アジアカップ本戦)に挑むことはできないので、ここはしっかりとチーム一丸となって戦い抜きたいと思います。

■3点目を挙げた細谷真大選手(柏レイソル)
――初の国際試合で見事な得点でした。

まず恵允(佐藤恵允選手)が前向いた時に、自分が動き出してうまく出してくれたので、あとは落ち着いて決めるだけでした。 

――背番号9、試合前はストライカーとしての想いも語ってらっしゃいましたが、非常にいいアピールになったのでは?

自分自身1点は取りましたけど、まだまだチャンスはいっぱいあったので、そこをしっかり決めないとエースストライカーとして生き残っていけないと思うので、そういったところはもっと意識してやっていきたいと思います。

――パリオリンピックに向けてもFW争いが熾烈になってくると思います。

まず柏レイソルだったり代表で点を取り続けることがパリへの近道だと思っているので、そういったところはもっと練習から取り組んでいきたいと思います。

【次戦日程】
AFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選 グループK
10月28日(木)13時00分 香港代表対日本代表(福島/Jヴィレッジスタジアム)


写真:築田純/アフロスポーツ