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【解説】 東京都が“防災テスト”…初級から超難問まで 重宝する防災グッズとは?

2022年9月1日 20:58
【解説】 東京都が“防災テスト”…初級から超難問まで 重宝する防災グッズとは?

台風11号の影響が心配されますが、9月1日は防災の日です。普段から自然災害への備えができているか、今一度、見直してみるいい機会です。

「正解できる? 防災テスト」
「7割『備えできてない』」
「“入れっぱなし”注意」

以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。

■洪水の避難時に絶対避けるべきこととは?

東京都は9月1日から、防災力の向上を目指して、「東京都防災模試」を公表しました。都のホームページから、誰でもアクセスできるようになっています。難易度別に「初級」、「中級」、「上級」、「超難問」と4つのステージに分かれています。いくつかピックアップして、実際に問題を解いてもらいます。

初級「次のうち、洪水の避難時に絶対避けるべきなのは?」
・ぬれても大丈夫なサンダル
・はき慣れた運動靴
・水の中も歩ける長靴

正解は「濡れても大丈夫なサンダル」です。サンダルは肌が露出する部分が多く、ケガをするおそれがあるので、絶対にやめましょう。一番いいのは、運動靴です。長靴の場合はぬげにくい物、口の部分を縛れるものがおすすめです。

中級「自宅で地震が発生。次のうち絶対に避けるべき行動はどれ?」
・台所のコンロの火を急いで消す
・机の下に潜る
・玄関に移動し、ドアを開ける

正解は「台所のコンロの火を急いで消す」です。

避けるべきなのは、急いで台所のコンロの火を消すことです。昔は「すぐに火を消しましょう」と教わりましたが、今は変わってきています。揺れている途中では、鍋が倒れるなどしてやけどをするおそれがあるので、かえって危険です。揺れが収まってから、落ち着いて対処するようにしましょう。

上級「ケガの応急処置に重要なことをまとめた言葉。次のうちどれ?」
・RICE
・BEEF
・FISH

正解は「RICE」です。「Rest・安静」、「Ice・冷却」「Compression・圧迫」、「Elevation・けがをした場所を心臓より高く上げる挙上」の4つの頭文字を取ったものです。このように覚えておくと、思い出しやすいですね。それぞれの処置の内容についても、詳しく調べておくと、ベターです。


超難問「災害時に使える『災害用伝言ダイヤル』で、1度で行える伝言は、何秒以内?」
・15秒
・30秒
・60秒

正解は「30秒」です。このように30秒と覚えておくことで、情報を短く伝えるイメージ・練習をしておくことができます。他にも、SNSを使う方法もありますので、災害時の連絡手段を家族と事前に話し合っておくと安心です。

問題は全部で20問あります。全部回答すると点数が出て、自分の防災レベルもわかるようになっています。みなさんもぜひトライしてみてください。

■災害への備えができていない理由とは? 2000人調査

次に、みなさんが防災に対してどのような意識をもっているか、パナソニックが7月、2000人を対象に調査を行いました。

「災害への備えができていますか?」という質問に対して、「どちらかといえばできていない」、「全くできていない」と答えた人が合わせて約7割にのぼりました。

災害への備えができていない理由について、聞きました。

・3位「備蓄スペースがない」12.0%
・2位「お金がかかる」19.7%
・1位「何から始めればよいか、わからない」36.4%

■“被災地で重宝”した防災グッズとは?   

「災害への備えと言われても、何が必要かイメージがわかない」という人のために、東京都が紹介しているのが、被災地で避難生活を経験した人が重宝したという物です。

水、カセットコンロ、ガスボンベ、常備薬、簡易トイレ、懐中電灯、乾電池、充電式などのラジオ、ポリ袋、食品包装用ラップなどが紹介されています。

■ラジオや懐中電灯に入れる電池 消耗・液漏れを防ぐ方法とは?

ただ、防災グッズを準備するにあたって、注意が必要なものもあります。ラジオや懐中電灯などのように乾電池を使う機器は、電池を入れたままにしておくと、いざ使う時に電池が切れていることもあります。

でも、電池を入れておかないと、いざという時にすぐ使えません。では、どうしたらいいのでしょうか。絶縁体を入れておくという方法を、警視庁災害対策課がツイッターで紹介しています。

実際に作ってみました。

1.クリアファイルを小さく切ります
2.端子の部分に覆うように入れます
3.引っぱる部分を外に出した状態で、ふたを閉めると完成

こうすることで、電池を入れたままでも、消耗や液漏れを防ぐことができるということです。いざという時に困らないように、普段、時間のある時に備えておけることは、いろいろあります。

自然災害は一度起きてしまうと、自分や周りの人も含め、大勢の人が巻き込まれてしまいます。そこから準備したのでは、間に合わなかったり、予想以上に時間がかかったりという事態に直面します。いざという時に後悔しないため、今、平時だからこそできることを見直してみましょう。

(2022年9月1日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)

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