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政治家を狙った“凶行”過去に何度も…安倍元首相が銃撃され死亡 かつて祖父も右翼活動家に刺され重傷

2022年7月9日 1:54
政治家を狙った“凶行”過去に何度も…安倍元首相が銃撃され死亡 かつて祖父も右翼活動家に刺され重傷

安倍元首相(67)が演説中に銃で撃たれ、死亡が確認されました。政治家を狙った凶行は、2007年に選挙活動中だった当時の長崎市長が銃で撃たれ死亡するなど、過去に何度も起きています。安倍元首相の祖父にあたる岸信介元首相も、かつて右翼活動家に刺され、重傷を負っていました。

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8日午前11時半ごろ、奈良市・大和西大寺駅のロータリーで、安倍元首相は参院選の応援演説に入っていました。演説に集まっていた聴衆に、「みなさんこんにちは、安倍晋三でございます。大変お忙しい、平日のお昼間に足を運んでいただきまして、まことにありがとうございました」とあいさつしていた直後、銃弾に倒れました。

こうした政治家を狙った事件は、いまから20年前の2002年10月にもありました。東京・世田谷区の住宅街で、民主党の石井紘基議員が、自宅前で右翼団体代表の男に刃物で刺されて死亡しました。

目撃者
「『なんだ、なんだ』って声と奥さまの『助けて』っていうのと、悲鳴に近い『救急車まだなの』って」

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2007年4月、長崎市でも、伊藤一長市長(当時)が、山口組系暴力団幹部の男に銃撃され、翌日、死亡しました。市長が襲われたのは、4期目を目指した選挙戦の最中、演説を終えた直後でした。

目撃者(当時)
「後ろから『パーン』って音がして、タイヤがパンクしたのかなと、振り向いたら人が倒れてて」

別の目撃者(当時)
「『撃たれた』『発砲事件、発砲事件』って(人が)集まってきたので」

伊藤市長は、至近距離で背後から2発撃たれました。容疑者は20発の弾を所持していたといいます。

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この事件を受け、当時の安倍元首相は次のようにコメントしていました。

安倍首相(当時)
「このように選挙期間中、選挙運動中の凶行というのは、民主主義に対する挑戦であり、断じて許すわけにはいかないと思います。こうした暴力を、断固として撲滅していかないといけない」

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1992年3月には、自民党の金丸信副総裁(当時)が狙われました。

栃木・足利市にある施設で演説を終え、拍手の直後、銃声が3度、鳴り響きました。金丸氏にケガはなく、発砲した男はその場で逮捕されました。

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1994年5月には、細川護熙元首相がいた東京・新宿区にあるホテルのロビーで、右翼団体のメンバーが天井に向けて発砲しました。細川元首相にケガはありませんでした。

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安倍元首相に祖父にあたる岸信介元首相も、1960年に首相官邸で右翼活動家に刺され、重傷を負いましたが、一命をとりとめていました。

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自民党・加藤紘一元幹事長は、2006年に山形・鶴岡市にある実家と事務所を全焼させられました。政治的立場をめぐる発言が関係していたといいます。

自民党 加藤紘一・元幹事長(当時)
「所属団体の名前などを聞くと、歴史観や靖国(やすくに)とかそういう関連の人かなと思わざるを得ません。言論の場所で、お互い議論したいと思います」

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政治家が狙われることに憤りを示していた安倍元首相は、8日の演説中に銃撃され、67歳で亡くなりました。

(7月8日放送『news zero』より)

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