サッカー元日本代表、細貝「死ぬかと思った」 生死をさまよった過去を初告白
サッカー元日本代表の細貝萌選手(35)が14日放送の日本テレビ系『人生が変わる1分間の深イイ話』にVTRで出演。突然の病により生死をさまよった過去を初告白し、今もなおピッチに立ち続ける理由を涙ながらに語りました。
細貝さんは、Jリーグの浦和レッズでプロサッカー選手としてのキャリアをスタート。そしてモデルとして活躍していた明花(さやか)さんと海外移籍を機に結婚。その5年後には長女・花乃ちゃんが誕生し、幸せいっぱいの家庭を築いていたといいます。
■細貝「その時は本当に、俺は死ぬかもと思った」原因不明の病を初告白
そんなすべてが順風満帆だった細貝選手でしたが、子供が生まれた3年後、突然、病が襲います。「胃がもたれていると薬を飲んで、でも全然良くならない」と体に異変を感じ、病院で検査を受けたところ『膵(すい)のう胞(ほう)性腫瘍』と診断。これはすい臓内の細胞が増殖、膨張し、消化機能が低下などする、原因不明の病とされています。
細貝選手はインターネットで病気について調べたといい「余命1年とか余命6か月とか言われましたと結構あった」と語り、「カウントダウンに入ったとそれだけで頭がいっぱいで、その時は本当に、俺は死ぬかもと思った」と当時を振り返り、思わず声を詰まらせました。
そして、細貝選手は子供もまだ幼かったことから「子供が大きくなったら、俺のことを覚えてないかなとか、忘れられるって思った。いなくなったら…」と家族への不安な気持ちが大きかったといいます。そして「僕自身は “終わったな” と思っていた」と死を覚悟していたことを涙ながらに明かしました。そんな夫について妻の明花さんは「夜は泣いてましたね。励ますしかない…」といい、病気に打ち勝つという気持ちで、手術に臨めたと思うと振り返りました。
腹部を6か所切る手術は無事成功したものの、現在も年に1回は検査を受ける日々が続いているという細貝選手。再発のリスクもある病気なだけに「毎回怖いです」と落ち着けない日々が続いているといいます。
■サッカーを続けると決意したきっかけは娘のひと言
実は術後、サッカーを引退することを考えていたという細貝選手。しかし “プレーする姿をまた娘に見せたい” と7キロも減った体重を戻すため、過酷なリハビリを続け、家族の支えもあり、(手術から)3か月後にピッチにたちました。
今もサッカーを続けているのは、娘・花乃ちゃんからの何気ないひとことがきっかけでした。
「パパダメかも」と冗談半分で伝えると、「そうなのー?」と無邪気にふるまってくれた娘の姿に励まされといいます。
現在は地元・群馬のクラブチーム『ザスパクサツ群馬』でキャプテンとして活躍。「群馬に育ててもらったからこそ、群馬に恩返ししたいというそういう気持ちは強いです」と、現役のサッカー選手でありながら、地元の子どもたちにサッカーを教える活動も行っています。
今年でプロ18年目となる細貝さん。「俺、まだ辞められないな」と、応援してくれている家族やファンのためにも、ピッチを走り続ける決意を改めて口にしました。