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玉三郎、八千代座でチャリティー公演開催へ

2011年5月12日 16:25
玉三郎、八千代座でチャリティー公演開催へ

 歌舞伎俳優の坂東玉三郎(61)が12日、都内で「坂東玉三郎特別舞踊公演」の製作発表会見を行った。

 昨年、開場100年を迎えた熊本県山鹿市の芝居小屋「八千代座」で、11月2〜8日まで「お目見得 口上」と新作舞踊「春夏秋冬」を上演する。

 八千代座は、江戸時代の伝統的な芝居小屋の様式を現代に伝える劇場で、同所での公演も21年目。「古典の舞踊は去年までずっと続けてまいりましたけど、何とか地元とのつながりを持った出し物ができないだろうか」と考えた結果、「山鹿灯籠まつり」を取り入れた新作「春夏秋冬」を上演することを決めた。

 頭に「金灯籠」を乗せて踊り歩く「灯籠踊り」のスタイルをアレンジするのでなく、そのまま取り入れる。「(舞台に上がるのは)私以外はほとんど地元の方です。そこに私が加わって、劇場全体が光に包まれるような演出」を考えているという。
 「灯籠まつりというのは8月のお盆に行われる。ですから11月というのは季節外れなんです。お盆に魂を慰めるということなんでしょうけど、その美しさを土地の特色を生かして舞台に上げることで、今までの灯籠まつりが違った形で町でも見られたりするのではないか」と地元の人たちとの交わりの中から生まれる化学反応を期待した。

 また、同所で東日本大震災の被災者を支援するためのチャリティー公演を開催することも発表。5月28日に「言の葉コンサート」と題して朗読会を行うほか、6月24、25日にチャリティー舞踊公演を、7月30、31日には「チャリティー・コンサート」を開催する。
 「すべて義援金にまわさせていただきます。皆さまにお楽しみいただきながら、支援ができる。私としてもうれしく思います」と穏やかな表情で話した。