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松たか子自問「人間は生き切れているのか」

2011年7月5日 21:51
松たか子自問「人間は生き切れているのか」

 ネイチャードキュメンタリー映画「ライフ−いのちをつなぐ物語−」(9月1日公開)の特別完成披露試写会が5日、都内で行われ、日本語版でナレーションを務めた歌舞伎俳優の松本幸四郎(68)、女優の松たか子(34)らが舞台あいさつを行った。

 動物たちの生態を、動物の息づかいが手に取るように分かる距離から撮影した作品。イギリス版では俳優がひとりでナレーションを担当しているが、動物の親子を撮影していることが多いため、日本語版では幸四郎・たか子親子が担当した。

 共同監督のマーサ・ホームズ(50)は「日本語は分かりませんが、私たちが求めたいトーン、思い、共感などすべてが込められていました」と絶賛。松は「音の印象を評価していただけるのは、とても光栄でうれしい」と笑みを浮かべた。

 原題は「ワン・ライフ」。そこに含まれている意味が「かなり深いのではないかと思う」という松は「動物たちは与えられた特性を生かし切って生きている。私たち人間は、生き切れているのか。考えされられた」としみじみ。父の幸四郎も「歌舞伎の世界で襲名があります。襲名の名は命のことです。命をかけて命を渡すことが、動物にとってどれだけ重要なことか。私の命を受け渡したひとつである松たか子とこのナレーションができて、幸せでした」と語った。