【続報】淡路恵子「そちらでも姉妹に」
25日に営まれた女優の淡島千景さん(享年87)の通夜に、淡島さんを慕う役者仲間が数多く弔問に訪れた。
宝塚時代からの付き合いで、淡島さんを「姉」と慕う淡路恵子(78)は11日に最後の面会をしており、「その日に神様がお別れをさせてくださった気がしています。(淡島さんが)ずっと私の顔を手でさすってくださった。私は『早くよくなって、お花見に行きましょう。吉野の桜、見たいでしょう?』と言ったんです」と回想。その一方で「(出会ってから)62年間のうち、(死の直前の)悲しい何日間のことはなるべく忘れるようにしているの。あとの61年11カ月何十日を思い出すようにしているの」と前を向いた。
初めての舞台で「あなた、頑張って」と声をかけられてから約62年。「それからずっと頑張ってきたけど、足元にも及ばないですよ。あんなすばらしい方はいません」と声を詰まらせた。ひつぎで眠る淡島さんの姿は見ておらず、「いいの、私の中にはいつも思っている顔があるんです。いつでも思い出す、お姉ちゃんの顔があるんです。そちらに行っても、そちらで姉妹にしてください」とほほ笑みを浮かべた。
熊谷真実(51)は大粒の涙をこぼし、「紫綬褒章を受章された時、先生は『みなさんに支えられて仕事をしているのが幸せ』とおっしゃっていた。生涯女優で生きていったすばらしい人でした。ゆっくりお休みください」と一礼。
小林綾子(39)も「いつも心を和ませてくれる、穏やかで優しい方でした。最後に共演した『エドの舞踏会』でたんかを切るシーンでは、本当に魅力的でチャーミングで、鳥肌が立つほどドキドキするお芝居でした」と在りし日の姿を思い起こして語った。