直人、父・拳さんに感謝「名前が良かった」
俳優の緒形直人(46)、女優の南果歩(50)、歌手のさだまさし(61)らが27日、都内で行われた映画「サクラサク」(4月5日公開)の完成披露試写会に出席した。
さだの同名小説を映像化。田中光敏監督から映画化を打診されたさだは「当時、あるテレビ局に(『サクラサク』の)映画化権を渡していたんですけど、具体的には進んでいなかったので『返して』って言って。それで田中監督に『映画、できるよ』って渡したんです」と裏エピソードを披露。田中監督は「ありがたかったですけど、プレッシャーでしたね〜」と胸中を語った。
作品は認知症の父親と、家庭を顧みず仕事に没頭してきた息子とその家族の再生の物語。
緒形は父で俳優の緒形拳さん(享年71)を思い出すこともあったと明かし、「『子どものころは、ちょっと悲しい思いをしたな〜』とかね。(父から)よく遠くから絵はがきが届きましたね。『元気か?』みたいな。それは、とてもうれしかったですね」とにっこり。さだから「よくこんなに真っ直ぐ育ったよね」と感心されると、「名前が良かったんですね。直人って」とはにかんでいた。
俳優の渡辺謙(54)の妻である南は「夫婦は家族ですけど、他人ということを忘れてはいけない。勉強しましたね、この映画で」とちゃめっ気たっぷり。
本作が8月にカナダで開催される「第38回モントリオール世界映画祭」のフォーカス・オン・ワールド・シネマ部門において、招待作品として上映されることも発表された。
さだは「素晴らしいですね」と満面に笑みを浮かべ、緒形は「うれしいですけど、なかなか実感がわかないので、現地に行かないといけないですね」と話した。