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三笑亭夢丸さん通夜…弟子、気持ち受け継ぐ

2015年3月13日 20:24
三笑亭夢丸さん通夜…弟子、気持ち受け継ぐ

 今月7日、中咽頭がんのため69歳で亡くなった落語家の三笑亭夢丸(さんしょうてい・ゆめまる、本名:坂田宏=さかたひろし)さんの通夜が13日、東京・町屋斎場で営まれた。

 遺影には、12、3年前に国立演芸場で行った落語会の際の高座姿を選んだ。夢丸さんのお気に入りの1枚で、落語会のポスターなどにも使用していたという。
 祭壇は、白が好きだったという夢丸さんのために「また真っ白な気持ちで高座ができるよう」と家族の願いを込め、真っ白な花で埋め尽くされた。棺(ひつぎ)には、夫人や子ども、孫からの手紙を入れるという。

 戒名は「興笑院夢褥宏舌居士(こうしょういんむのくこうぜつこじ)」。
 笑いを盛んにするという意味を込めた「興笑院」、優れた舌(話しぶり)を生かしたことから「宏舌」とされた。

 弟子の三笑亭夢花(44)は「師匠の高座への気持ちを受け継いで一層精進します」と悲しみをこらえる。
 5月に真打に昇進すると同時に小夢に改名する三笑亭朝夢(44)は、「口上に並んでいただきたかった…」と悔しさをにじませつつも、「師匠に恥ずかしくない口上をやるのみです」と表情を引き締める。

 同じく5月に、真打昇進と同時に2代目夢丸を襲名する三笑亭夢吉(31)は、「襲名のお話を最初に聞いたときはお断りをしたんです。師匠が元気なうちにというのはどうかと…」と迷った当時を回想。体調がすぐれない師匠の姿に「師匠に喜んでもらおう」と決意し襲名を決めたそうで、「師匠に『バカヤロー!』と言われないように、兄弟子と協力してやっていきたい」と前を見据えた。